この頭痛 そろそろアレのアレかしら 元気な期間は月の半分
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神社から眺める田舎風景は妙に何故か気分落ち着く
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白蛇の型が可愛い器からおみくじを出す結果大吉
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ありがとうゲイだと告白してくれてぼくは上手に聞けていたかい
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薄氷の下で耐え抜くメダカには厚着の我は滑稽だろうか
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今日よりも明日二度低いと予報来る何も降らなば恵みと思う
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雪の木戸まだ起きぬ街微睡まどろみの中で燻らす煙草の寂しさ
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きみという水面みなもはあまりに澄んでぼくというけものをつぶさに映す
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クリニック待ち時間無き予約制だが会計でやたら待たせる
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携帯の動画をゆっくり見返した息子が生まれてもうすぐ二年
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老三人ピザとパスタをシェアーして子らの帰省のあれこれ喋る
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「ばあちゃんにまた似てきたな」吾子笑う 嬉しいような哀しいような
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直接の関係はないのでのんき笑ってる飲みまくってる暇
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金髪の異国のあの子と同じ名の ガムを吐くのはちょっと惜しいや
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正月に飾ったものたちまた来年元気で会えるといいねとしまう
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おそろいがほしいよ あなたとおんなじ煙で肺を黒くしたいよ
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鼻唄はなうたは 何時いつもの様に 「千の風…♪」 林檎りんごと花を 墓前に供え /林檎大好きな妻でした。
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しいたけは免疫力を上げるらし 気力奮い起こし いっちょ焼くかぁ
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君の亡き 世界は褪せて やるせなく 滲む瞼を 甲で拭いて
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求め合い探し当てたるその人は今ようやく我が腕に眠る
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青空が声をだしたら母親の「いってらっしゃい」に近いのかな
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何しても可愛いあの子になれないの どんなシャンプー使えばなれる?
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或る冬の 微笑む君の 睫まつの毛に ぶら下がるのは 降りる粉雪
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あんなにも下手な生き方かかえつつ愛振りいて独り行くひと
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よく君と 目と目が合えば 逸らす日々 僕の席とは 斜めなのにね
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実家にて介護認定調査あり元気に浴槽またぐ母なり
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恋で脳を溶かし 煙で肺を撫で、いつも私は 悲劇の中で
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鳴く君の 首に残るは 赤い跡 花が咲く咲く 至るところに
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乾燥でハンドクリーム塗ったとて 心はずっとざらざらのまま
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割り切れぬ 日々に日夜に 歯を軋め 前を向くのを 諦め切れぬ
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