青色がキラリと光り目をやればトカゲ瞬時に庭石の陰
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シャッターを切るたび形 変えながら ひらく花火の 彩る夜空
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サトルくん 愛に溢れた振る舞いと眼の優しさに惚れていました /イイダなんて小物
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あの頃に家族で通ったジョナサンの新しくなった看板を過ぎて
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暑くなり 滋養強壮 かこつけて また肉グルメ にく厚くなり
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忙しなき日々のなかにも次の子を迎える準備満ち満ちてゆく
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焦げついた卵と朝を触媒についに生み出す母のオムレツ
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早暁の清けき空気に癒されつ今日を乗り切る力貰ひぬ
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思ひたち配置替へせむと汗かきしが書斎はいつしか工作室となる
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ドジ爺はあわてんぼうよレジのあと惣菜こぼす泣きべそ隠す
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雨を待つ 渇水続く菜園で 勢力伸ばすは夏草ばかり 
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幸せになろう二人で、って言った気もする 今は二人で辛い
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まず自分 明るく楽しく 生きなきゃね ひとを支える事などできず(と、思う事にしました)
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研修で授業見学90分小学生より先に椅子ぐるぐる
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君がため 惜しからざりし 命さへ ながくもがなと 思えるのかな
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コンビニでスプーンどうですかと聞かれたそういや家に使いかけのスプーンが
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蒸し暑さ 浴衣姿に 笑い声 花火お祭り 変わらず仕事
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本当は全てが嫌いな私でも あなたを好きと思っていたの
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おやすみと 伝えた後の 寝れぬ時間 僕は死んでて 嘘が生きてる
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ご近所じゃよいこよいこで通ってる私の首を絞められる君
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少し混む 電車で何度も 前髪と リップを直す 君が愛しい
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焼いた肌癒すつもりの冷たさよ 今日のご褒美スーパードライ
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推しの笑顔 安堵を噛み締めるやうな こんなんなんぼあってもいいです
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文月の青田波打つ熱風にひょっこり顔出す鷺一羽いて
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真っ白なシャツ着て夜の公園を通れば胸に虫のブローチ
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なんとなく 帰りたくなくて ブランコを 夢中でこいだ 午後7時半
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わたしの前世はきっとなめくじで 這うからだは汚すすべてを
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ゆうなずみ 柘植にやすめるしじみ蝶 秋思う風 羽根にそよそよ
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誕生日、クラスラインで知らせても 唯一来ないあなたの祝福
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ギリギリの賞味期限の缶ビール味わう前に飲み干せばよし
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