どうせなら解党をして出直しと言ってくれたら盛り上がるのに
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ありがとう 酷暑をともに闘ったTシャツの色あせに気づいて
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慰めを 受ける身穴を埋めようと あなはうまらず 虚無に襲われ
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吸血をし過ぎた薮蚊 ふらふらと飛んで園児に潰されにけり
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細切れの 吐息のような舌打ちと 缶コーヒーと 工事現場と
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可愛いいでしょ?と 自分の髪を 自画自賛 (顔が)可愛くないから ダメですよ ※と言えず同意する空気読む女性集団
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下ネタと 悪口言えぬ 風潮に 無難な会話で 蛋白に済ます
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河川敷をピンクに染めるコスモスの故郷思う東京の秋
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こぼすほど ぷりんぷりんの プリン食べ アイスもこぼす アイスべきひと
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秋ってさ なんで楽しい思い出を 楽しく思い出せないんだろう
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水をふ大地潤ひ 熱中症アラートを消す 旱天かんてん慈雨じう
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今どこを歩いているの?聞いたって私はそこに行けないけれど
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忍ばせる、私のための桜色  欠けては染める指先の恋
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山遠く咲くと聞く花「ちんぐるま」生涯見ること能わずや
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鳩の群れ けふは お顔を突き合わせ 何の会議か 議題は何ぞや
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鳩がお尻を振っている それぞれが手繰り寄せた縁があって
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瞼閉じ秋の風音肌で聞く カーショー引退発表の朝
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眼裏に稲光居り秋の夜々実り肥えても眠り妨げ
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飲みきる日袋に記す通院後薬数えて日にち数えて
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くちきかない その攻撃は 通用しない 3分後には 君を笑わす
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握る手がどこにも見当たらない草を力任せに引きちぎり歩く
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君の声聞きたくなるとカボチャ炊く褒められた事思い出すから
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何を着て散歩に出ればいいものか涼しき朝の悩み事也
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今朝もまた君の背中を見送りて楽しいことが今日もあるよう
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語るより語らぬ方が理解るなど言語愛する我に似合わず
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こっちには上がれる定時がないけどね 高度400キロから届く舌打ち
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べつにさあ いいよそんなの 大丈夫 気にすんなって 俺は帰るわ
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安心の 同調行動 ここでない パレードはもう 始まり終わる
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真紅なる 椿一輪 目の高さ いざゆけ進め 情熱こころのままに
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学び舎に いつかラムちゃん 来ないかと 妄想きっかけ ノートに絵を描く
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