芋でないものに煮る以外のことを、微分・禅譲・ハグなどをする
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蓮の花のぱきりとした白い角 アメンボ追うあなたの横顔
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頬肉をファンタで煮る芋煮ことなかれ じゃあバナナも挿入れて良いスか
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生活をすべて記録しエクセルはきっともうすぐぼくよりもぼく
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入浴剤『森の香り』を使うたび何か違うが言い表せない
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おばちゃんの家に来るかい?学校で『他人の家に上がるな』と言う
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よその子がまた遊ぼうと来てくれた友だちみたいそれが嬉しい
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風物詩ご苦労なこってわんわんとねむりの浅き暴走族よ
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大好きよ 振り向きざまに 貴女から 喜びすぎて 夢から覚めた
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詠めばよいと教えてくれた薔薇さいおん論は今でも心の励み
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洗面所シンクにわたしはまるくなる 約束などない海が待ってる
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餌をねだる甘え上手なスズメたち雨にもめげず小首を傾げ
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ハンマーで弾かれるようなかなしみは肋の奥でまだ名を持たない
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母が常よそはよそでうちはうち 成りて今こそその意味を知る
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球春はとっくのとうに過ぎたけど推しピッチャーはまだ出てこない
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夕方の帰り支度の歩道橋濃い紫の影が伸びてく
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昨夜のスーパーマーケット酒不足 米不足 保育園も不足
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好きだって伝える決意はしたんです。 マジでほんとにしたんですけど、
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ハッピーを君は歌った「幸せに いつかなれるよ」いつかっていつ
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スーパーの鏡にうつる我を見て母生き写し生と死おもう
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脳みそを隔てた先にある現実リアル 夢ですら私、幸せになれない
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端折られた春に急かされ咲く花の 体感も狂う初夏三十度
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幽霊の君が綺麗に笑うから生きる理由がなくなりそうだ
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海を越え時を跨いで話すため 私の言葉に成れHelloたち
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べたついた上司の話しに割く時間昼の月より必要なかろう
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わたくしの切な事情をものとせず雨が降り出す朝七時半
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何事も無き一日をしらせたる幼馴染のあることの幸
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梅雨前に トマトの歌を 詠んだ君 私が一番苦手な 野菜
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さよならは、また明日ねと永遠の二種類ありてどちらも始まり
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行儀よく 並んで伸びる 草花に 明日の風向き 教えられたし
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