読む本と読まなきゃいけない本の間に読むべき本をそっと押し込む
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衣つけカラリと揚げたミョウガタケ食べられること初めて知った今日
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筋に沿い力を入れて引き裂けばコロコロコロとグリーンピース 
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間引きした茗荷の茎の皮むけば翡翠色したちっちゃな竹ノ子
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悩んでも 立ち止まっても 再びまた笑顔 背筋ピンとした 貴女が素敵
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いつなのか終わりの終わりさよならをしても見えない二人の行方
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香り追い顔を上げれば春のに白く輝くジャスミンの花
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巨悪には知らぬ存ぜぬ警官は 違反切符を堂々と切る
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二年越し最愛だった人からの着信を切る迷いと覚悟
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絆創膏貼らずに治す傷ならば涙流すも心の手当て
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暖かい絹の毛布に包まれて彼女のマントを思い出し泣く
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鮮明な緑は夏を忘れない泡が弾けたクリームソーダ
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肝心の事実確認ままならず不満は出るも結論は出ず
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上手く詠もう、上手く詠もうとするほどに自分らしさがわからなくなり
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連休のお出かけ明日の食事だけ ねこの寝顔がしあわせだから
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すごくいい方法だけどできるまで五百万年かかる 人類
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うんうんと首もげるほど頷きて 今夜はやむなくお湯張りボタン
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一日にピノを一粒食べる友 アソートパックわたし一日
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春だなあ何か資格を取ろうかなあ毎年そういうこと言ってるなあ
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吾の身の不調を察す母親にただ脱帽の実家のリビング
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6月に水色の日の休日が有れよと願うみどりの日なり
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お日様の温もり残るお布団がほっこり嬉し肌寒の夜
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気が付けば風呂キャンセル界隈となり足だけ洗い良しとしている
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一ペソを握りてしゃがむ我を点すうなぎ屋の ネオンにこにこと
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帰省して 息子は炬燵で夢の国 二十年前の寝顔そのまま
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方法はいくらでもあるただきみにネコと和解する覚悟があれば
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暗き夜のここから堕つるを雨と信じ 疑がぬ街の子らは
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天辺に浮かぶ月を 眺むる如 空を仰いで咲く白き薔薇
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みどりの日グリーンのシャツがよく似合う友らの笑顔五月晴れなり
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ひとりよりふたりの方がさみしさを感じるわたしはそちら側です
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