大きなる赤子の如き友を看る 金の草鞋を穿いて得た妻/姉さん女房
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毎日の中川記者の賞受けし写真のパンダギター弾くがに/毎日新聞社中川祐一記者「報道写真の力」受講
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エアメールドイツの春を連れてくるコロナ禍あれど絶えることなく/2月18日エアメールの日
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異彩なく異臭を放つバス通る 行きはよいよい帰りはこわい
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乗り合はす女性ひとカバンに吊るされし マスコットのシマエナガの視線
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今年の 太陽はまた 力持ち 地面も部屋も 熱蓄えており
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まどんなと呼ばれし蜜柑いくかして萎むを見れば萬の元に
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目が見えず 妻に連れられ 帰宅して 感謝も言えぬ 日本男子
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民衆は 地を這いながら 憂さ晴らし 冬の祭典 束の間の夢
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緑内障 気にしていれば ステロイド 使えないじゃん 副鼻腔炎
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だらだらと 眠ってしまう お年頃 暁はもう とっくに過ぎた
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満開の 河津桜が 春を告げたり 主の退院を待ちわびて
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ライバルと 争ううちに ふと気づく 弱い自分と 競争してる
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辛いこと 悲しいこと 苦しさも すべて報われ 表彰台で
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人生は 一人一人の 晴れ舞台 金メダル取り 表彰台へ
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華やかな 祭典の中 人知れず 流した涙 いかに尊し
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採点に 難癖付ける 解説者 安藤美姫の 鉄の心臓
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よく泣くな スポーツ選手に もらい泣き 泣き虫だらけ 冬の五輪は
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「雨水」だと気付いただけでホッとした雨が降るから春が来るから/明日雨水
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ねこたちを ふたり同時に いだくこと 稀な幸せ いついつまでも
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近未来 ロボットたるもの 人類を リードしていく 所存でございます
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彼方から始発が響きまっさらな今日の端っこ解(ほど)かれてゆく
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殺すのも殺されるのも嫌だから逃走決行ホワイトアウト
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理由なき答えに理由を求めても 答えを出したらそれが答えか
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靴裏の小さな国での諍いに 僕は静かに剣を手にする
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君を追う視線が光を超えた時 僕の全てが惑星になる
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知らぬ間に流行り廃れる人たちの有象無象の欲が舞ってる
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可笑しきこと 夜中にふっと脳裏に浮かび 暗闇で一人声出し笑う
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羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
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「咲きたいよ」「咲きたくないよ」靄の中ざわめく桜たちの熱量
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