潮風やそよぎ白波見渡へど処暑至も夏至思ふ
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若作りしたつもりでも首のしわ 隠せぬものよ重ねし馬齢
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話すことも なくお互いに もくもくと 伸び続ける灰 溶けるこおり
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光年の 彼方に君は 一等星 今も明日の 夜を照らして
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歌にして心と体が整えば 未来はきっとちょっと明るい
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廃屋のナツズイセンが珍しく分け入りて今朝「はなどろぼう」に
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言葉とは 沈む光の ようなもの 触れれば消えて 胸に残る火
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波の音 君の足跡消えてゆく 君のいた夏 夢だったのか
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遺影には微笑むあなた別れなど先の先だと決めていたのに
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焼き鳥の串数えつつうわの空君の話はまだ終わらない
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学ぶ程言葉選びが難しく恋より短歌の悩みとなる
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行動に深層心理が現れる 話さなくても分かる人柄
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雑踏と 溶け混ざり合う 音たちに 耳を澄ませば 喜怒哀楽色
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「好きだよ。」とあなたが言ってくれたから 死んでもいいわ満月の下
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待望の雨は土砂降り延々と 覗く夕陽も「なす術なし」と  /極端なんよ…
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蒼い宙 金床雲に包まれて 知らぬ間に夏 終わりを告げる
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ふと浮かぶ はたまた城を普請ふしんする そんな苦心の一首と一趣
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冷房と己の体調鬩ぎあいリモコンを手に悪戦苦闘
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手を引かれ地獄に惑う下り坂 混ざり合う果ての化物ひとり
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いつだって元気なふりの向日葵の夕暮れの背にかける労い
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軒先の金魚鉢から仰ぐ空 ラムネの瓶のビー玉の色
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テーブルの上の筆ペン見るたびに お題がよぎる 習字は苦手
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恋 それは死の次に重い言葉 愛 それは生きると同じ想い言葉
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のど自慢に応募した歌 復習さらいつつ きゅうりとハムで一品追加(ハガキ来ると信じて、練習は欠かしません)
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音の渦巻き込まれては生活に音楽がある回るレコード
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私の隣に見慣れたあなた どうかこのまま、夏よこのまま
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私の綺麗なかがみは 綺麗なあなたを映すのです
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あなたへの 溢れる思いは止まることを知らず 私の俳句は自由律
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貧乏な金持ちか、ブサイクなイケメンどっちがいい! 理解不能で沈黙走る これも青春
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恋をして 叶うことはないけれど 毎回感じる この人ならと
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