鴎外との論争ぐらいしか知らないと春は名のみの街を逍遙(ぶらつく) /2月28日逍遙忌
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明日の忌を待ちもし切れず夕されば利休鼠の雨が降り初む /2月28日利休忌
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‘人はみな 実地研究者フィールドワーカー’そうならば この世はすべてが遊び場よ
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一時間睡眠増やさな良くないな矢先の寝坊言わんこっちゃない
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バネみたく 跳ね上がらんと 力溜め 控えた春は 張り切ったはるわ
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窓隔て 飛び交う羽虫見つけたり ガラスに張り付き獲物追う君
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春風が吹いて香りと思い出の切ない化学反応起こす
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Best value is my Boss. OK? あんたじゃないんだ おめぇでもねぇ
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雪深し 里にも確かに春の声 聴こえてきたり 空澄み渡る
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雪解けの水滴りて落つる音 春待つ君に笑顔を運ぶ
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掛け持ちの 病院通い 忙しく 帰れば日本茶 一服身をほどく
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引き取り手なき遺骨ギリギリ生活の目立つ高齢政治家は無視
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違和感を感づる事が作家なり独り嘯き厠に急ぐ
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白鷺が 春の朝陽を 浴びながら 川を渡りて 水面は光る
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気を抜いた背中の写る一枚にどこの老婆と目を疑いし
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わるいけど どこより綺麗で いっぱいの 河津桜を 見にいくもんね  
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母の愚痴 聞き流してたあの頃と 同じよな愚痴呟いてる我
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ぼっち飯、孤独のグルメともてはやすソロ活知らぬ連れション世代
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春風にベランダ干しの布団さえ 右に左に揺れて喜ぶ
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旧暦と新暦の差のひと月は 季節のずれた並行世界パラレルワールド
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ロリ受けのあの女優さえ今はもう 母親役になって久しく
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あんなにも必死で学んだ英語より AIならば十秒で翻訳
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早寝して丑三つ時に目が覚めて 毛布の暑さに春の煩悶
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脳内の弥生時代の地層から 発掘される土器かわらけの数
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ゆめでだれかの抱擁をうけ ひふ細胞だけが憶えていること
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値がよろし ビニ傘買った ビル風に ものの5分で 不燃ゴミされ  
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身熱みのねつを乗せ急げば看板の問ひに惑ひて右左へと
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AIの指示に従ひパソコンの設定変更を半日で終ふ
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言の葉に悩み 窓外そうがい眺むれば 曇天の夜半やはんに朧月
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山おろし 氷雨窓打ち 灯影   その影淡く 雫滴る 静けさや
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