いい奴でなくていいから嫌なこと嫌でいいからお前でいいから
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十七を背にし侍あっぱれな投球(たま)は外野のせせらぎのよう
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「あれ? 声が、遅れて」聞こえないけど筋肉痛は遅れてくる
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おいあんた、死んだんなら教えてくれよ。そっちでロックは流れているかい?
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重力で彫像が動き出すことと命あることの意外な類似
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だいじょうぶ、あせもはただのアレルギーだし、この夏がアレルゲンだし
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LINEでは「友だち」として繋がるもこころの線は開通不能
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日比谷線 帽子スマホに新聞紙 イヤホン カバン いつもの終わり
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新しく古い地図から木漏れ日を指で掬えば阿修羅であった
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超町長 敢えて和えない茄子の那須 過去のカッコウ確固たる格好
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抹茶ラテ今だけここはあどけない尽きない会話午後戻れない
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好きな人いますと語るあの子みて 俺かもしれない愚か者俺
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ステージの上の君しか知らなくてそれでも君のすべてが好きだ
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歌うキミ歴史に名を残さないキミここになければどこにもない夜
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誰にも見せられぬ物真似受け止めてくれる君の耳よ ロバの耳!
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はじめのいいいいいいっぽでズルをする馬鹿正直なつむじが柔い
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「死にたい」と「生きたくない」を認識すAI機能恨めしい 夜(Alexaのバカ)
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二人して混ぜても溶けず鍋底に 自由気ままに継粉でいるの
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ジーンズのすそから出でし素足より呼び醒まされし恋の色香よ
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牛丼を部屋に残して行った君が名残惜しくてつゆを飲み干す
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爆速で繋がってくれ!画面越しの君でいいから早く会いたい
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身体は私に飯を食わせるが、私のためなのだろうか。それとも
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惜世(あたらよ)に 君と出逢える一日は万里の旅路 泡沫の夢
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「雨の音、揚げ物してるみたいだね」 うねったポニーテールの毛先
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洗いたてタオルと服の生い茂る熱帯密林サンルームにて。
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半歩先君が振り向くことはなく 「もう夏だね」と言ってみるなど
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未来へのページ破るも包まれたさっき生まれたみたいな笑顔
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君に似た人を見つけた銀座線 違うと祈り目線をそらす
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たい焼きを模様のように餡つけて頬張る君のほっぺ食べたい
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青い鳥さえずる数を煽られて世界トレンド誰得なのか
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