つまづいたのではないのだ。すこしだけ地球に呼びとめられてゐたのだ。
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流星のやうにするりと抜けてゆく猫のしつぽの描く残像
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さやうならさやうならつて輪唱のやうに散りゆくさくらはなびら
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夜明けまで、海まで、もつと深くまで とほい街では雪虫がとぶ
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紙飛行機をつくるつもりで間違へてできてしまつた流星でせう
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夜にしか見えないものが欲しくなるたとへばゆめやあなたのまぶた
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果てた後ゆるい西陽に撫でられて微睡む君がうつくしく泣く
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何回ももう何回もくしゃみする 君が私の噂をしてる?
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城壁を這ふ滿開の蔓薔薇と朝鮮薊L’artichautの搖るる中庭
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銃聲は聖天使城に谺して羅馬の露と消えし大元帥Connétable
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皇帝の出す勅令に抗ひて「プロテスタント」此處に生まるる
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革命家は唯獨り立てり皇帝は玉坐にて未だ少年なりき
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大帝の冠戴く少年に敗れし怒れるサラマンドルよ
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皇帝に忠誠尽くす傳統の低地諸國の金羊毛騎士團La_toison_d'or
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大聖堂に集ひし百花繚亂の諸侯貴族の待つ大廣間
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虹の色のおのおのとけあふことのなくおのおの立ちておのおの光る
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すきとほるさがにいと深く交はれる。彼は元彼女He was a female彼女は元彼She was a male
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虹のうち茜さす地に近くあるむらさきまとひすみれとならむ
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教壇にきらめく螺髪らほつ見つめつつ甘茶あまちゃ片手にさとり教育
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雲さむき雪げのそらにこゑはすれどひと羽ふりしておもひやすらふ
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いのれども雪よりしろきかげはなしこゑとどまらぬ明け暗れのまど
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春浅い岸辺の風に包まれて封を切るとき月は透明
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カレー屋のスパイス香る店内の窓から覗く紅葉もみじ 午後の
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満ち満ちた 月の笑顔に 僕は言う あなたの横で 泣かせてほしい
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晴れてても 心が痛い 笑えない そんな日だって あっていいんだ
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枯れ果てて砂舞う土地を今日もゆく星になれたか問いかけたくて
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窓の外 降る初雪に 寒いねと あなたにメール 打ちたくなった
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雲さんは 綺麗な月の 見せ方を 誰より一番 わかってるんだ
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僕たちは 地球なしでは 生きられぬ 仲良くしよう 地球と僕ら
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ひとうたにひとつ世界があるも今ことなる うたに侵されてあり
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