雲さんは 綺麗な月の 見せ方を 誰より一番 わかってるんだ
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僕たちは 地球なしでは 生きられぬ 仲良くしよう 地球と僕ら
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ひとうたにひとつ世界があるも今ことなる うたに侵されてあり
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文字列は既に詩人を捨て置いて可読外へと
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歌詠みの私性を殺すこころみにGitHubギブハブ型の言捨いいすては如何
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手のひらで消えゆくものが花ならば傘はささずにゆく冬の道
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わからないことわからないままにして見てゐる雪のうつくしさなど
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雪が降る あなたの街に雪が降る 非日常として雪が降る
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眠りからゆつくり醒めてはじめての雪を見てゐるあなたの裸眼
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硝子天井こなごなに降りそそぐ日のくるやうな心地して 雪
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どこまでもあをざめた空 冬の木が墓標のやうなさみしさでゐる
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親指と人差し指でひらかれて点眼と云ふしづかなテロル
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みづからにみづを抱へてゐる星に生まれたひとをゆつくりと抱く
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雨降りの世界に暮らすひとだらう体育座りで眠るあなたは
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とぷとぷと銀のシンクでふえてゆくこのわかめから海をはじめる
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ゆつくりとボタンひとつをはづすゆび 雨がちかづく匂ひがするね
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真夜中のどうしやうもないわたしから水琴窟のやうな音する
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空色の天窓の下に歩を進め目をつむり陽の瞑想となる
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木塀よりすつくと背のびする秋の貌のまま立つひまわり黄金
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消えてゆく夢とうつつのあはひにて零るる歌くづ雨音として
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〈ruby〉〈rp〉(〈/rp〉〈rt〉〈/rt〉〈rp〉)〈/rp〉〈/ruby〉ここにあるコードの意味は知らないがルビを振るのは簡単なこと
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○○人××人と憎み合い 斧を振り上げ振り下ろし 首を落としてぶら下げて 生皮剥いで肉ちぎり 腹を裂いてはぶちまけて 生きたまま人に火をつけて それで我こそ正義だと 信じていられるおぞましさ 遠いどこかのことでなく 今ここにある恐ろしさ そんな映画を昨日観てきた
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かくろふるみづのかがみにとくる身のかげをむすひてふと告白す
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ほころびもとけてひとひらひとひらとそらのいづくにありやわするる
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はじまりとおはりと海をすこしだけいれておくから夏のふうとう
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人間も 美しい物語になって仕舞えばいいのにな 虫の死骸を樹脂で包んで 琥珀にするみたいに
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エアジョーダン加水分解するからねワンはちょっとソールが薄い
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賽の目にない数ばかり期待してまだ間に合うと微かにふるえ
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神様の所為にばかりしてまた僕ら朝のひかりに顔をしかめた
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世界から嫌われたかった 夕立を切り裂く銀のカミソリになる
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