きりとってそっとしまっておきたいな落石岬の灯台の風
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沈みても歌に心をうつしつつ三十一文字の深遠にあれ
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みんなして金木犀金木犀ってさ、あたしの秋は月見バーガー
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「本当に、本当に申し訳ございませんでした。」と書いた紙
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死んだなら 泥田に沈めてくれないか 米になりたい輪廻転生
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アメフラシ 雨を降らせた覚えなし それでもどこかでうらまれてるし
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オーブンで焼いたばかりのヴルストを 床に落としてメッチャしょんぼり(もちろん美味しく頂きますが)
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プレモルを飲んでにわかに生き返る 酒がなければ人生なんて!
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もう十時 今日はすっごく頑張ったから 栗ぜんざいをたべてもいいよ
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手のひらに鉄のにほいをまとはせて私がただの少女だつた日
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木犀のかをる街では木犀の香を知らぬ人ゐるを知らぬと
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今はまだ背景でゐる稲の穂のすこやかに待つ静かなる午後
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風わたりうそぶく虎の箋注に [Well-definedは求めていない]
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青年のダスゲマイネは屈折し正義の手先や悪の味方に
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ときどきは上の句だけで詠み捨てたい 誰かに下の句つけてほしいし
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すごいなあ こんな歌詠む人がいるのか なんだか世界が広がる気がする
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ハラヘッタ メッチャキバッタ ハタライタ ガストデメシデモクッテカエルカ
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腐れ縁だと思ってたヤツが今はとなりで寝ている男だ
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飲み疲れ帰りは日を跨ぐベッドに直行悲しみのマンボウ
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ファミレスで 健康的な モーニング 独身の我が身に 染み入るおいしさ
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神様もサボタージュする日はあって、世界も僕も自由なはずで、
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夏の夜に濁した笑みと温もりと眠れば透けるノスタルジック
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行きがけに持ってきた傘 帰りがけには持ってない 予想通りさ
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ハートにも星にも寿命はあるんだよきみの「いいね」はいまも生きてる?
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秋風にあたたかい缶コーヒー求む自販機はまだつめた〜い夏
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束の間の 逢瀬に火照る 西空の 朝月の背に 藍を重ねて
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秋の日を春の日と思ひ描くとき濃く薄くあるひかりとであふ
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衰へてゆくときならば秋の日の繭に眠れる日だまりは何
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時をまつものをつめこむポケツトにまつぼつくりとどんぐりとくり
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ちょっとまて それでもしかし あるいはさ ごめんこれだけ 逝かないで
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