晩酌にそなえ胃薬飲み終えて妻に叱らるややフライング
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「こっち来て!」 はしゃいだ君の足元で踏み締められた雪も笑って
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傘ささで 髪に積もったぼた雪を 融くに任せて 夜をゆくひと
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キュッキュッと雪踏みしめて散歩するフリースベストの犬と少年
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君色をのせて色付く指先で、この世に喧嘩売るから見てて
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じゅうせんち おおゆきけいほ だされてて どさんこわらう あきたで腹痛
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ゆきふって きみのおもいで ねやごとも わたしまるごと うめてゆけ。
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喧噪も工事現場も気がつけば白く染まって忘れてしまう
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降り続く氷雨に沈む住宅街 信号だけがいろを放てり
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冷蔵庫開けて脳みそフル回転 献立決めはパズルの如し
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メルヘンと天使の手紙とグレーテル リモートワークのマッチ売りの少女
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約半日 寝てたねこたち 起き出して ゴハンもりもり 元気でよかった
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天国庁から各局 妖精達が地球に向けて脱走中
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空き家だと空き家空き家としているなどこ違うかと隣家を見る
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どんよりとしんしん寒く薄暗い烏も鳴けばああ心地よし
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横二つ縦に二つのT字型あんた誰だと足跡に問う
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笹の葉がさわさわ騒ぐふと黙る俺の噂をしてたのだろか
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夕方もまだ雪堅し降りもせず寒い一日鳥が元気だ
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なんでやねん どないやねんの その先に 待ち受けていた スーパーエイト
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しんしんと降る静けさと「雪えぐい」 TLの様子は熱を帯びゆく
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冒険が 終わったあとの 黒画面 冒険しない 私が映る
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梅がに雪のふるのをながめつつ寒くはないかと面影に問う
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何億の 人混みの中 君がいて 今別れたら もう出逢えない
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節分の鬼のお返し雪を撒き 梅の涙の樹氷をつくる
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みぞれ雪に汚れゆく道に乱れ散るゴミが積もりて鴉が二匹
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公園の ベンチに置かれた 落とし物 日陰に隠れ この街の主役
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雪の日は ほかほかご飯に味玉を トロリからめて 完全食かな
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一粒か一滴なのかわからない雪は積もるの雨は凍るの
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焦げ臭き 青から赤への 焼き畑 過ぎし青想う 脱毛の跡
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近い未来先に逝くだろう母と居て説明できぬ想いが覆う
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