七色に光る海に揺蕩えど あの頃合わせた目は余りにも遠い
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もし子きみが 俺に似てると言われたら 涙を我慢できるはずなく
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最後だしあなたに内緒の話をするわ 秘密はすべてほどけて消えたの
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ねえあなた、引き出し開けては呼び掛ける ギイと錆び付く青き心よ
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約束よ 恋も願いも叶わぬならば貴方のぜんぶを渡してよ
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君弟おとうとが うちらの結婚 祝ってくれた あり得ないけど 幸せだったよ/夢
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亡き春を数えて過ごす秋の夜 生まれ変わるにゃ ひとつ過ぎたり
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東風吹かば 思い起こすよ君の名を 梅咲けれども春はもう亡き
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子育ての思いの積み木積み上げる小児内科の待合室に
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さみしさに慣れるのはいいさみしさを与えるのには慣れなくていい
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遠い地で人を殺した春風が今日の北口広場を撫でる
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もう少し 少しでいいから 思い出の 中でこのまま まっていたい
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ページを めくっみると 破れてて 希望は無いと 改めて知る
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心根こころねに その人だけに 惚れるって その人だけが 例外ということ?
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好きな人と 夕日を浴びて 自転車で かつて夢見た フツーの光景
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「今笑いましたよね」「笑ってない」秒針すら止められないでいる
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お月さま三日月キレイなあかい色 ペンダントにして貴方に逢いたい
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いつまでもやる気スイッチオフのまま今日より若い日は来ぬというに
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新品のノートに綴る初めての言葉みたいに大事にさせて
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一目惚れ その日に決めた サイズ良し 届いたソファよ 大きくなった?
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三日月と 首折れ向日葵 ぬるい風 虫の音軽やか我が道を征く
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永く一緒に居すぎたのかもね、コーヒーのぬるい何度目の薔薇
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あくびした喉にビールを流し込む 電球の熱になってもここにいる
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ビルから斜陽に照る街を見下ろす昔はここにもテナントがいた
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お醤油の焦げる匂いのほわほわとそっと早足火曜日の帰路
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途絶えた飛行機雲を眺めていた  父が乗っていると言われたあとで
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ゴハンまえ ねこの可愛さ堪能す 見上げる瞳の愛らしきこと
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忙しい時にはいつでも手伝うよ お互いさまだよ職場の仲間
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涼しさを送ってあげたい よく母も同じことをと 偲ぶふたり
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八月の あの日を繰り返さんとする  孫らに抗う 定時後のデモ
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