草丈の 伸びる速さや 刈り残す それにつけても 早期復興
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散歩道 いつもの顔ぶれ 揃いけり それにつけても 早期復興
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夜明けまでもうあとひとつしかないし時計の針は逆さに動く
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悪口を 言われていたと 言われても 仕方ないよね 諦めましょう
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なんかまじ迫力のある人生を送りたいとは思っています
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低気圧来ても去ってもやって来るもう何十年の頭痛歴かな
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振り返るハードモードの先週の日々小休止してまた明日から
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いくつものバターを吸ったトーストでかれらを殴る 羨ましかった
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解体後 影も形もない家屋 今年まで咲いていた梅の木も
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不成就日避けて先行抽選に賭ける日曜当たって欲しい
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不安なの あなたがいるから 不安なの いなくなったりしないでほしい
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わたしより いつもあなたは早く起き 二度寝の夢に 遊びにくるの
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海が見たい ありふれてるのに 根雪のような 強迫観念だけで見る波
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母に似た声で呟く 母にしか呼べない呼び名でわたしのことを
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空耳の話題で盛り上がった夜正義は正しさだけじゃないなぁ
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十七の気取りたがり屋よさようなら 雨にうたれたいだけのお前がここにいる
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人でしかないぼくの手が 晴れ間との間の空白を穢してゐる
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遠方の 友が来たりて 積年の 互いの苦労 笑いに変わる
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自立とは 依存の先を 増やすこと 今その言葉 身に染みて聞く
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これ以上 一人で立てぬ そんな夜 「すぐ行く」と言う 友に救はる
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明日から 雨だと予報 今日のうち 慌てて干した シーツにカバー
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うちのは 療法食でも 変わらずに つかめるお腹 ワガママボディ/ねこ母CAT様
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苦労人 ダービー勝ちて 涙落ち 重傷の苦 報われたるか
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永遠とわのよな固い石鹸気がつけば小さく丸く役目を終えて
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ポケムヒか プチウナか要る季節かな 初蚊にかまれ 我が目疑ふ
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解体の現場の休日やすみぴくりとも動かず重機腕を休めて
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早苗田が映す空雲家並み人パッチワークは消失点へ
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レタスの葉あげたみどりの芋虫よ はや旅立てや 目を離す間に
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もふもふの前ならなぜか素の自分出せるんだよね、もふもふは神
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丘の畑 舞うひとひらの ま白き蝶 さや風ともに 弥(いや)遠みまで 
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