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寝てたはずの ねこが「おひる」と見上げおる 寝ぼけまなこの おめめが可愛い
4
極たまに出番があると菓子のふたタッパーの片割れ隠し持ち
7
引越して半年経ちて未だなお火曜日にゴミ出そうとする朝
16
昼下がり
社
(
やしろ
)
の蔭と 森に蝉 宿題
倦
(
う
)
みし子は 夏草に消え
9
さいごまで「あの子がほしい」と言われずもアニソン歌う今があるので
11
雲たちが 西に向かってかけてゆく 凶暴なやつが来るからヤバい
5
ワタクシの 人生のすべてがここにある スマホの画面 離さぬ人あり
4
風やあらぬ秋や昔と見上ぐればわが身一つに曇る月影
3
「涼しい」が「寒い」に 変わるの いつだろう? 天気予報は今日も快晴
6
脳からの 酷使に耐えて団結し ストライキする 身体組合
30
サルビアの赤は写真にも鮮やかで 胸に灯るか真紅の情熱
6
赤ちゃん猫 いちどはお世話をしてみたい でもミルボラはせつないらしい(やっぱり)
6
賑やかな教室の窓からみえる秋の桜も桜であって
17
零時半「ゴミ出ししたか?」母が呼ぶ。大丈夫だよおやすみ母さん
14
夕暮れの空に惹かるは 美しく刹那に変わり消えゆく
彩
(
いろ
)
ゆえ
5
九月でも酷暑の続く晴天の遥かな青が地平へ続く
9
手のひらをじっとみつめた啄木の運命線ってどんなだったろ
20
レジ裏のテーブル二人並んでた 眼鏡のフチで君とわかった
4
出すまでは迷い 憂鬱 面倒が途端にすっきり出来るゴミの日
11
トゥクトゥクの音をよろこぶ もっともな夏を演じる向日葵抱いて
4
三人で、なかなかのいい日だったね、と言わなかったけどよろこんでいた
4
また思い出すかもなっていう予感まで船跡に消えるよろこび
4
ゆっくりと ただゆっくりと歳を取り いつか猫又になれ愛猫
16
納豆の糸をくるくるかき上げる今朝も変わらぬ君で嬉しい
12
セトリ見て アルバム聴きたくなりにけり ほんとに久々 やっぱりいいな
2
わたしには独りになりたい時にだけ被れる透明の殻がある
8
久々の 着信ありて 我が友よ 救急車来て 慌てる人よ
2
棺工十三人のごろつきを指揮す 黙示は飾字の森
1
我が客の 次々死亡 連絡の 新たなに感ず 人の儚さ
1
幸福の 条件探し 幾年か 金では買えぬ 孤独な人よ
2
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