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人混みでなかなか息子に追いつけず
息子
(
キミ
)
は後ろを振り向き、振り向き
9
年末の ジャンボな夢の 使い道 考えてたら つい買い忘れ
7
フロアへと充填される
稠密
(
ちゅうみつ
)
なスネアはすでに
補陀落渡海
(
ふだらくとかい
)
7
コーパスを気圧す筆致に耐えかねて拡充される短歌空間
6
確率をずらす量子とわたくしの六方最密充填の恋
4
収穫をされずに枯れる
葱坊主
(
ねぎぼうず
)
乾いた土に汚れて眠る
14
亡き友の 声も笑顔も 覚えてる 亡くしたわが子 どんな顔、声? ごめんね。
9
白雪の下で君の手 我が頬をむぎゅと包んで「幸せな顔」
5
柚子の香に清められたる吾の身体 手はよく流す ねこのためにぞ>柑橘アウト
6
黄昏のエヴァンジェリーンに口づけを憂鬱のとろける夜が来る
10
浴槽に柚子がふたつ浮き揺れて今年の残り香嗅いでみている
14
閃いてすぐメモせねば捨てられる歌を忘れたカナリヤになる
16
訃報聞き元学長との想ひ出が三十年余を飛びて蘇る
3
顔と顔 くっつけ眠るねこたちの ふたつのあたま 両手でなでる
18
いつの日かたんぽぽとして咲く日までわた毛の行方見守り続ける
13
君の乗る鳥をデッキで見送った 風が無くなるまで手を振った
13
船ひとつ マリナ・デル・レイ 潮風がそろそろ君をさらいに来る頃
12
飛べもせず屋根から風を見るだけのもう動けない錆びたニワトリ
16
高くから僕を見下ろす凧は云う向かいの風で揚がってこいと
15
君の住む街へと抜けるこの風と僕は一つになれるだろうか
16
一歩二歩あなたの歩くあとからはラピスラズリの蒼の風立つ
15
北風に抗いもせず飛ぶ蜘蛛の糸はどこまで落ちずに飛ぶの
17
僕は翔ぶ もう黄昏も夕凪も終わる気がする
陸
(
おか
)
からの風
13
故郷の山おろす風 夢抱き飛び立つ僕の背中を押して
22
卒業の恋人たちの悲しみを知っているのはただ春風だけ
13
遠い地の戦争について考える もし僕が風を止められたなら
6
究極の選択それは お風呂前 リップを塗るかビールを飲むか>ん?(笑)
7
深酒と煙絡まる夜を抜けて短編集を抱きしめ眠る
7
三日月のもと嵐電が西に行く冬の空気の闇を通って
6
明け方に見失うのは仕方ないあれは夜に似た恋だから
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