一度だけ君と話した放課後の話題は確かマリリン・マンソン
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週末に決戦がある 予備校の明かりは歩道の端まで届く
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時の概念はない幼い指が神様みたいに針を進める
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それらしい語彙を並べて整える それで良いのかそれが良いのか
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復興に 資材もひとも かかるでしょう 阪神淡路 しらない知事か /万博中止か延期縮小
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ダ・ダ・ダ・ダーン 息をひそめてドアを見る次のノックはここかあなたか
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フードロス出してなるかと残飯を刻んで母に食わす炒飯
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寒空に 白い溜息 たなびいて さよならだけが 人生だろう
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道迷う オートサロンの 外人を 道案内し 心休まり
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寒中の オートサロンは 人多し 日本人より 外人多し
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ついいつも得なランチに手が伸びるそんなに腹は減ってないのに
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待ち時間スマホの中のデータ消すだんだん若くなっていく君
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「雨は止む」みたいなことに人生を重ねたりしないところまで来た
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僕の三年 巻き込んで いつの日か 君よ、風になって やって来て
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十時間寝てみたくありそのためにゃ八時か九時に寝なきゃいけない
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寒風が心地良いぞと冬散歩一月雪のない道をゆく
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一日に一つ作ると年頭に思ったもののもう負けている
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会場に 朗々たる声 響きたる ぎんじるひとが 潔く見ゆ
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下駄箱に 綺麗な草履 並びたる 初吟会の 心意気 見えん
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新年は 災禍あいつぎ 声もなし 流るる涙 止まることなし
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あでやかな 熟女五人の 初吟心はなやぎ 年は明けたり
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ずいぶんとレトロなフォントの看板に惹かれてしまうおとめの亡霊
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好きな花をたくさん束ねて渡したかったんだよね今日は命日
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老いきてどちらか一人ひとりになるまでのカウントダウンが始まるを知る
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忘れ物 家出てすぐに違和感があればサインだ気が付け戻れ
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風強き冬の青空 ひとすじの雲の如くに 小さな飛行機
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お母さんどちらが大事なのですか 内申点と私の心
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夏シャツや知らず知らずに背は伸びる 爪噛む癖も直せないまま
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帰省せしわたしを迎える人はなく作り置きされたカレーがある愛
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霧吹けば鉢の緑葉みどりば艶やかにぴんと張る様ともしくもあり
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