千年後、電子の海が枯れてても。なっていたいよ、詠み人知らず
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焼きたてのパンの香りのする猫は今日も隣で寝息を立てる
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押し並べて議員センセイ口硬く検察相手に足並み揃う
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今は亡き歌人遺した滑走路 時代があなたに追いついたのだ
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そういえば うちも今年は冷凍ケーキ テリーヌだから崩れる余地無し>密封だし
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静寂と夜が醸した C6H6O3マルトール 司書に礼して 図書館を去り
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ねえ今年、忘年会は?と聞きづらい 夫キミは体調良くはなさそう
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学校へ導くように現れた白い轍の今は作り手
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襟元で気付けなかった掛け違い 二人を留めるボタンをはずす
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楽しげに未来を語る君の前 答えに詰まる僕が嫌いだ
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悪者になるため僕は嘘をつく「あなたのことがもう嫌い」だと
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ヒイラギの花が咲く頃あなたとの別れまでもを忘れるつもり
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分かってる降りそびれたね君と僕 乗り過ごしてるあの日の夜から
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浅縹あさはなだ起きた貴方へ背を向ける 僕らは見えない明けの明星
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またいつか会える日までの拠り所 手紙を一通僕にください
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だまり合う二人の間気兼ねして湯気を立てずにいるホットティー
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この電話切ったら君と私とは ただの第三者になるんだね
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今日はまだ君への心隠せない滲んだ君の影が出ていく
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『鬱の本』購入手続きめんどくて鬱な私は買えないでいる
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言の葉が星屑のよう降りそそぐ 布団に入り目を閉じた瞬間とき
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あの日から貴方あなたの背中追いかけて 手を伸ばしてもはる彼方かなた
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ものたりぬ短歌うたを束ねて外に出し収集を待つ、こころの年の瀬
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くたびれて炊事掃除も破壊的あれどこ置いた?今日何日だ?
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さよならは一度だけでいい 変わらないひとみに宿る熱をおしえて
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続柄を「本人」と書く証人はこの筆を持つわたし独りで
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晩鐘が合図のように続々と地平線から立ち上がる雲
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連続を裁ち切られてもその先を求めるものがいたる扉を
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ペンの色意識したからもう少し私の気持ち伝わる、きっと
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かねつかい とった多数派 こくみんの 意志を映さず  なんでもきめた /裏金で票を買う
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何度でも良かったですと伝えたいくるくる回るどんどん増える
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