案山子かかし』聴き「父の日」耳にする月夜 河の向こうにさがす おもかげ
18
ガラケからスマホに替えたメモリには 笑った君がほとんどいない。
13
一曲の名前も知らぬボーカルの 声に恋した五月のドライブ
10
さればこそ 春過ぎたるを忘るらむ 今しも鳴けり老鶯おいのうぐひす
5
初なつの 化粧けさうずるくれなゐの 咲きにほふては紅花榮べにばなさかゆ
6
社会みんなには無駄にしか見えないことにこだわっている生かされている
11
インドカレー 大きなナンがはみ出てる ちょうど海の比率みたいに
8
夕暮れが近づき風が冷めてきてまだ春なんだと思い知らされ
12
意地がぶつかり合ってシーソーゲームいい試合だったと勝ったら言える
3
鈍行で君と惰眠を謳歌する 明日あすの始発でまた待ち合わせ
6
夏らしい帽子を母にプレゼント 今年いちばん笑顔が見えた
19
夕飯を作った指にも痕跡が 残って漂うヒント:タマネギ
6
玉子焼きその一切れの出汁香る 丁寧に生きる貴女を知る
12
後朝きぬぎぬにのこされたのは溶け合った色合いを抱くふたつのうつわ
8
いろはすと同じ温度の微温湯と沈みあう あなたのことはそれほど
8
これやってこんなに痩せる立て看板いかがですかと聞きづらそうな
10
半袖にオーバーオールのお出かけも夕暮れ風は肌に冷たい
17
せまいカゴ おはこもすきなの ねこだから おちつくんだよ じゃすとふぃっとだ
13
プルプルのコーヒーゼリーでリフレッシュ サイゼのやつもまた食べたいな
9
住宅街 隠れ家のような 喫茶店 レトロな雰囲気 心に刺さる
8
君が使う 一番強い一駒に なりたいと願う チェス盤の上
5
あわよくば 君の「最初」になりたいし なんなら「最後」も 私がいいな
10
下書きのままそこにあるメッセージ 送れば君は困るだろうか。
7
紫陽花の名前がダンスパーティーだから雨だけど踊ってほしい
9
その木陰 集う子供ら大らかに見守るけやき 今も昔も
19
ひそやかに小さな本棚組み立てる 幼子眠る土曜日の午後
43
道端のオオキンケイギク引っこ抜き 環境省に忠誠誓う
5
青夏の葎〈むぐら〉のようなひとの群れ いまゆうやみに澱む声たち
6
春の日の路傍にぽつり枯れた蝶 風に吹かれて羽ばたくがごと
11
こっそりと散髪するも甲斐はなし帰宅をしても家内気づかず
17