レジ横の衝動買いを後悔す 七十円引き七十円かと
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工場の資材置き場に虫の声 迷いこんだか秋の訪れ
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右の靴同じとこだけ穴があく ガムテープ貼りアクセルを踏む
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赤線と付箋の入った教本が今年も会えぬ祖父より届く
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懐かしい先生の名を耳にする 上が通いし園に挨拶
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キャンパスを明るく照らしし猫たちは今も美空に皆を見守る 
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君にとってのお金でいたい 無くては生きられないもの 大切なもの
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邪魔者でうざいうるさいおせっかい、検索結果もしかして『彼氏』
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午前二時 光轟く 土砂降りが 咳に苦しむ 慰めとなり
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秋雨が 強く降るなり 帰り道 先の梅雨より 激しく感ず
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依存依存言われ続けて曇天を見上ぐ眼裏まなうら一面のあか
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眠らない夜をいくつも過ごしてるおやすみおやすみ小さな私
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人の住む場所には白く葛の芽のように萌え出る権力があり
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こころ泣く心解ると言いし君先に逝くよと教えてよ君
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秋よ来い 誰しも淋しい秋よ来い そしたら君は僕を思い出す
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想い出が記憶のキャパを超えてゆく でもどうしても君のことだけは•••
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春過ぎて 麗らかな風に吹かれるは 冬木の幹と さまよう落ち葉
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届かないものを望んだ罰なのか 向日葵の枯れゆく無惨さよ
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鶏一羽しめることさえなき輩 まいうまいうとはしゃぎて騒ぐ
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少子化の原因如何に?人問えば 長生きなりと即答すべし
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波音を聞きつつ浜を逍遥す 働くことは性に合わない
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善良で邪気のない人 何故なにゆえか あなたと居ると私は苦しい
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お風呂場の窓つらぬくは秋の声 ボディソープは夏の泡立ち
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かなしくも像と言葉はれにる統合は既にうしな
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牧水のみなかみ紀行羨まし 景色食酒人に触る旅
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源流を辿る水上 牧水は原風景の心の旅路
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ヤン車から覗くタトゥーの夜光虫 スタバのテラス集うマスクで
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つばくらめ 旅立ちの日には いとま無く 君らの声を まだ聞こうとする
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「もういい」と 思ってみては 後戻り 足掻あがきて悩む 老い支度かな
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虫の声 あなたの寝息 聞きながら 眠気を待って もう25時
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