悔いなきや鳴かず飛ばずの人生に 波瀾万丈夢みたことも
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君の嫌いじゃないは好きってことだねと笑ったあなたは嫌いじゃない
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リハビリのジムにときめく冒険は コードがともの宇宙遊泳
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街角で誰かの影とぶつかった わたしの影が踊りはじめる
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赤色の短冊に書く AIよ嫌いなあいつを殺してください
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孤独とは 苦味あるいは渋みなり 珈琲飲んで 味わうものなり
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耳鳴りと 共に生きると 決めたから 邪魔者じゃない 戦友と呼ぶ
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今夜から雨から雪になるという 音もなく空をそめてく白
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陽の昇るようなはやさで児は育つ もうお昼ご飯の時間かよ
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美しいヒーローとして死なないで醜く話を引き延ばそうよ
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人類史に残る前に君一人にすらヒーローの名を刻めない
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アホだった無邪気だった1号もレジェンドの名を冠する時に
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吹きこぼれ なにもできずに 棒立ちす 人の心に 蓋はできない
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イブの夜 ねこたちと一緒にいようかな けど今年行けず いつミサ行ける?
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インフルとコロナに遠慮し あれもこれも 予定が立たぬ悩ましきかな
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初めての次男夫婦の帰省をば真新まさらのタオル洗い干し待つ
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おいお前 スマホ音漏れうるせえな 安い電子音を撒くなよ
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美味しくて食べている訳ではなくて 寂しさにただ堪えないだけで
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年末の去年段取り読み返す冷凍保存復習しながら
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1人だし 気遣う相手も いないけど 寂寥感から 年末掃除
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来る冬の 凍てつく心 暖めたく 晩秋の日向 両手に溜める
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南のうおの星フォーマルハウトが好きな子とのこととか全てシェアしないつもりで
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健診の 数値に今日も 躍らされ 満点なんて 夢のまた夢
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淡雪に 朝日キラキラ 舞い降りて 髄もあらわに 見透かせるほど / あらしあけ
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太陽と月のあいだの人々はふたりをつなぐ中継地点
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電車遅延いい歌詠めそうもう少し着かなくていい目的地まで
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医療にも多様性を!と唱へれば女性老年科こそ新年の夢
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口ずさむ孫のミサ曲やさしくて 生きる深きを海面にえがく
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枕元 ねこがティッシュを散乱す 赤子とたいして やること変わらぬ(笑)
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前腕に 刃を突き立てた その指で 明日の為の 爪紅を引く
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