言葉から 君は生まれてきたのだから 言葉で死んでいかなきゃだめだ
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この胸に 貴方が水をくれたから これは枯れない花になったの。
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それだけを 僕のまぶしい誇りとし いつか眠ってゆくのでしょうね
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ほろびゆく 星も救えなかったけど 君にお水をつぐことはできた
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少数派 アブノーマルと言われても 僕は貴方が大好きなんだ
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クラス一イケてる男子の横山が顔面でボール受ける奇跡が
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太陽やあの子みたいにいつまでも灯り続けるひかりがこわい
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「本品の解凍常温12時間」 私の心も解きほぐしたい
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君が居ぬかたずけられたこの部屋を 外灯だけが明るく照らす
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席替えのように身体と精神を年に何度か入れ替えようか
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昨日まで普通に暮らしていたはずの三十七度五分の怪物
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「ねえおれさ」友らに話す君の声 君が大人に一瞬見えた夏
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朝日照る冬の山々仰ぎ見て 今日も1日がんばれ自分
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誰だって 『心の壁』ってあるけれど あなたのそれは、そうね、寒天
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ノープラン無計画が僕たちの計画なんだよ美しいでしょ
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「もういいな?」誰にともなく言い訳し つめたい指でつける暖房
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おまえがいなくなってから を想像する私なりの予防接種
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空っぽな缶コーヒーの様な冬、火傷するほど愛おしい冬
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日や雲や月や星やと抜き見るな 見よ全きの天球ひとつ!
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あたらしい眼鏡が青を遮断して降り積む雪は黄、黃、黄、ひたすらに黃
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君の名を ゲームのキャラに付けてみて 君の名 呼んで 照れてる自分
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ワイヤレスイヤホンのケース壊れちまうAK-47が羨ましい
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なんだっけ?二日前に思いつき書こうと思ったショボイ短歌は
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おどおどと話すみたいに銀杏の実がぼとぼととおちる公園
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火葬場の煙りみたいな曇天は会いたい人の夢見て眠る
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とりあえず出された薬をとりあえず飲んでとりあえず今日を生きる
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死神がまいおりてくる快晴のどこにも逃げ場が見つからない空
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快晴の青がよどんで白くなる貨物電車の線路の向かい
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揚げ物を ぬるい麦酒ビールで 流し込む 懐かしきは あの運動会
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平仮名のしを書くように散る銀杏を風なき風がとおりゆく午後
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