行き詰まり 追いつめられた 精神は 哲学を捨て 信仰を得る
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清水の 舞台に立てば 足竦む 信仰の道 飛び込めばこそ
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世の知恵は すでにご破算 解もなく 永遠の命を 望む術なく
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死にてなお 生き続けるは 無謀かな かの人信じ 神と仰ぎて
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どっぷりと 世に染まったら 泡沫の 人生終わる あっという間よ
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世にありて 世に染まらずに 超然として 初心貫け それできますか
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尽きかけた冬の寒さの空の色君の瞳に映る茫洋
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いつからか朝日に気が滅入るばかり 炭酸ジュースの心なつかし
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雲だけが夏みたいだね君が言う指を触って春を待つ僕
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悩んでる頭にシャンプーいつもより粘度ある泡を多く吐き出し
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赤よりも紅い位が丁度良い 小さなヒール 似合わぬリップ
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奥底の誰にも見せない庭に咲くわたしの薔薇は棘が鋭い
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頼ってた青いゴム手がテムレスなくなって途方に暮れる力が出ない
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君よりもずっとダーツが下手な俺 遊んでないのをアピールすべく
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ロケットは もうやめようよ コロッケにしよ! 近くて遠い お隣さん
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ジワジワと昇る朝日と腰痛と 今日の荷物は特に重たい
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織り成した布は二つに引き裂かれもつれた糸は引き千切られて
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銀河まで流れていけよ鎮魂曲レクイエム 星屑の街鉄道走り
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一仕事終えたぞ今夜はギター弾くボディをハグして会いたかったぜ
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寂しくて思わず電話かけようか悩む自分がめんどくさい
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この体、養う元は水や土だが、それを作るのは国じゃないよな
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誰かの犬にフリスビーを投げる 今日をその子の特別にする
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珈琲の缶の底だに掻くように 余裕のなくて 寄せ集めの朝
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枯れて立つメタセコイアの影 遠方にひろがる雲と夕焼け
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嘘つきでごめんね、だって好きだからあなたの中で悪者がいい
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混じらない僕とあなたの人生を1ページだけ僕にください
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教科書に油性で書いた氏名欄みたいにゆっくり死んでくだろう
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「人生は三十一文字の連なりで…」わかったようなことを言い出す
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味噌汁はフリースタイルで食べていいトマトとブロッコリーでもいいよ
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あなたには信じる人がいるのでしょう私もうだめ信じられない
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