高架下のベンチ リマインドあなた
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帰るなりお風呂を飛ばし眠りこけ 「今寝ちゃダメ」は愛言葉と知る
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バス停に並ぶ 小蟻の列よりはやや複雑なプログラムにて
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染まるというより色褪せてゆくような夕空である(あれに似ている)
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この恋は 偶なるものぞ 二度は無し 捨られ拾われ 神のまにまに
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実ってはなくてもしゃがんで親指の爪をパチパチ切ったっていい
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つまるところ 貴方と共に生きれたら どこでも故郷 幸せにします
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寝苦しい 蹴っては引いて 繰り返す 布団とあんた 八月の夜
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また明日 って言いながら 日が変わり 明日みたいな 今日が始まる
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ベビーカー 転がす音が掘り起こす 二年の月日 涙と笑い
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おやすみの4文字届き上機嫌 夜空一面星が流れる
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チビ猫の黒曜石の瞳にも ねこ母うつる まだ生きなきゃね
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規定されぬ時間が苦痛で耐え難く奴隷に向いている私
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いらないよ 君以外もう 見えないよ 僕の全ては 君で生きてる
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アメカジの専門店を覗いたら中はさながら文化のジャングル
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「会って話ができれば」と送らるる 会いたい怖い綯交ないまぜな夜
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町中でもうすぐ夏と便り受けここまで届くプールのにおい
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何気なく読み返す本に挟まれた栞が旅というものなのだ
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街灯や 夕陽や月や 朝日やら 日常花火を あなたと見たい
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必要とされないそんな存在で 君の一番なれた幸せ
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香焚いて真っ直ぐのぼる煙よりわたしは燐寸マッチの煙が好き
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人間のフリをして はや 数十年 様になってきたかと油断して
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今だから 見える景色が ここにあり 墓参りする 結婚記念日
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伏し目がちなきみとはいつか会うきっと旋回する鳥に似ている
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ゆらめきを終わらせたから買いに行こう星の形のスパンコールを
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窓際に宇宙の写真を置く/夜汽車/過去はただの揺れる波紋で
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雷雨の日悲しさが消えて濡れぬよう本を抱えて君と走った
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切り株のくぼみに誰が植えたのか可憐な姿の初雪カズラ
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大型バスゥに乗ってますお隣さんハイお隣さんヘイだんだん道が真っ直ぐでつーいーたーところートゥトゥ/つづく
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「おめでとう」スマホの通知来て気づく 0時のオフィスで歳をとった日
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