Utakata
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秦野
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もう誰も そのまやかしに目もくれず車輪の音を聞くだけの日々
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神の名を冠する薬を飲んだとき(****)言葉はどこに消えるのだろう
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魂が留守の右手でEnterを押しても空虚に鳴るアラート音
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流星も孤独の
字
(
あざな
)
星々の雑踏の中を駆けぬけてゆく
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きみの、きみの祈りなんてそんなもの 抜かれた釘を並べるだけの
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信頼を置いてないから小銭入れ折り畳まれた札束のなか
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日雇いの約束なのか罰なのか分からずにまた蛇口をひねる
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愛してるという名前のfantasy ふきだしの枠線をなぞった
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あなたを花に例えたとき世界から失われていく希少言語
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リバーブの音色が窓を開け放ち白い屋根へと降りゆく日差し
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虹たちは断末魔すら許されずアスファルトにて血を流す罰
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黒い羊を数えて階段の底までゆく たのしい夢だったね
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まなじりの浅瀬を泳ぐ鮫の尾が暗礁の雨樋を叩く
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海だった おまえを人に戻すのは、戦争映画みたいな光
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雨はまだ止まずに国道
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号線を濡らして頬を濡らした
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苦しいと言葉にしてはクリオネが天使のままでいられない朝
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ブルーノートを用いずに驟雨の夜の揺らぎを描くためには 春よ
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耳鳴りを 働き蜂のさざめきを 雲はあなたに語りかけない
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知らせなくてもいい 波は、砕けずに、過ぎてしまった子供たちへと
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また同じ荒野でバグが放たれて星座が牛に降ろされていく
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おまえにも花を手向けていつか皆変わっていくと口ずさむんだ
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頸筋に四季折々の掌が重なっており瞑想の夜
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毎日の、気が遠くなる毎日のページを開き栞を挟む
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花束を飾るにしては不均衡、歌うぐらいが丁度いい
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友人は鬱にならない薬を飲んでいると言う、新発売の
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夏に光って 「我々の計画は失敗しました」とは言わないで
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喪った朝より晴れて私たち新しい季語となる ようこそ
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穏やかであればあるほどスイッチを端から順に切り上げるだけ
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