精進す スイカできたと子供たち新緑の色秋時雨に見る
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陶然と四合瓶を空にして一生モノの孤独を濁す
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大根を煮込みつ本の整理する静かな幸せ 雨予報の午後
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口よりも スープ欲しがる客人の 口髭あご髭香るコンソメ  
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母さんに漬け方をきく大根は適当塩は?てきとうと言い
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ブチャラティ大統領の肖像を力道山滂沱しつつ掲ぐ
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微笑めるブチャラティ大統領。犬と戯るブチャラティ大統領。
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ブチャラティ大統領と名の浮かび瞬時に忘るまでのつかのま
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失格の数々しかし漫画だよ!全員集合!だがしかしまだ硬球はテニスコートに!
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なぜだろう――こんなにかなしくなるのはね、全力で!叫べ!人間‼(人間‼)
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もふ猫のそっと気さくな温かさ欠けた一片埋めてくれる
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街角に溢れるサンタあったかい家に帰るとちっちゃいサンタ
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OK Google アヒージョは何故アヒージョと呼ぶ?なんかかわいい響きだったから
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ラーメン屋でラーメン納めをし損ねて 定休日の文字 恨めしく見る
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連れ立って歩くねこたち ぴったりと「もっとこっちへお寄りよ」的な
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雲海の白いマフラー首に巻く山もきっと寒いのだろう
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飼い猫の化けたか山の獣かと説も二つに割れる猫又
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垂乳根たらちねのしわしわ顔のばあさんが赤子の声に振り向いて笑む
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喜寿傘寿きじゅさんじゅ集まるお医者の待合で皆が一人の赤ン坊見る
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可愛くて友達もいる恋人もならイラコンの賞は譲れよ
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ヒーローも敵も私の夢の中とオープニングでは踊りを踊れ
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最終回子供を守って死ぬ君に置いて行かれて現行が終わる
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うたを詠む度に時間を選り分ける 残り全ても生きてきた人
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手間なれど作れば安しと鶏ハムの雑煮のおかずの特売の日に
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生協のカタログ写真鵜呑みして 届いたローストビーフの小ささよ
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懐かしさ 覚えて馴染む 我が母校 残る記憶も 去りゆくままに
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いつの間に 高級となりし 甘露煮に 「保留」を告げて 先延ばす暮れ
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厚いコート着る季節なの 早すぎる時間が僕を秋に置いてく
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幼き日 雑誌にて見たり 若き寺尾 真冬の訃報 往時を思う
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トナカイのあかりをつけて孫おどる 幻の日々遠く去りゆく
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