オレもある 新幹線の 個室和式あけたら 知らん人が ツをだしてた
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空室と思って開いた個室トイレの便座の上に座ってたのは
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爆弾の飛び交う世界 その下のうすく引きたるルージュの夢色
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この恋は防腐剤入りですどうぞ未来永劫しまっておいて
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人知れず嗚咽をもらす夜がある 君の手紙に染みをつくって
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慌ててて離れておもう恋だとか遠慮だとかネガティブが担う
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できわるい対比の列にながされてならぶ 驕りをあとにして
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着地ってないことにして ちょこんとしっぽをつけててんになるから
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死にたいといえば本当に死ねる気がするので大事にとっておいてる
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つらいか、と 訊くだけ訊いて どうせ君は 手を差し伸べて くれないくせに
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才能が可視化される世界では生きたくないがいいねの数よ
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普通から解き放たれて今日もまた揺り戻されるあんな普通に
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散ったままあの屋上で朽ちていく 風にも舞わぬこの片想い
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The winter is burning 犯された街よ子供よ真っ当な日々よ
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固まった息苦しさをスプーンで掬って頬張る真夜中のプリン
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お財布で眠ったままの中吉がどこへも行けぬ私の暮らし
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神様は見て見ぬふりが上手いので、私も息をするように詠めます。
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想像を逸するなどとおおげさな言葉ピースをおひとつどうぞ
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神様に時の流れを問うたならまばたき一つで返事をされし
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儚げな揺れる葉見つめ時流れ一人ぼっちの心慰め
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暖房が乾かし唇も切れて正月は早い仕事が始まる
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鏡餅大筆走り走りけり垂れる一滴広がる波紋
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マッチングアプリを伏せて母にう、したくなったらしますよ結婚
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起きて寝て、また起きてトースト食って、歯磨き、マフラー巻き、出頭す。
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夕焼けにおぼれて死んでゆく俺をお前は許さないんだろう、りさ
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御籤の言葉などすぐ記憶から落ちてくくせに、なんだ、一憂
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嗚呼暗い長い冷たい夕雪の道をゆくのか恋もせぬまま
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ふたつめのポストを過ぎて上司宛て謹賀新年に気づく じゃあ明日
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夢で逢うよりもとなりにいてほしい(ちいさな海があふれてしまう)
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過ぎてゆく ただ過ぎてゆく 毎日が 積み重なってくことすら痛い
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