日はまた昇るからこそ絶望もある 締切とか月曜日とか
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水遣りを忘れないでね おもいでは放っておくと干枯らびるから
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二十歳の年越し今年が初めて年末の酔いどれジャンプやろうかな
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雑巾の匂いする手で腰伸ばしなんてキレイな青空なんだ
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ジャイアントコーンの名前が驕りゆくさすがといえる凍える王者
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焼きたてのアップルパイがぼろぼろと崩れるようなふたりの最期おわり
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後九時間今年が過去を全部喰う明日になったら何をしようか
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サンフランシスコ条約なんて浮かんだだけでナビスコは知ってる
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たとえ明日世界が終わるとわかっても僕はひとりで海にゆきます
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猫のよう、猫のようだと繰り返し 言い聞かせては泣かずに歩く
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どうしても暖まらない部屋の角 私もそこで生きていけたら
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この雪が溶けだすまでは君のこと失わなくていいと言っても
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いぬいぬねこいぬいぬねことイレギュラーだしてく札の彼は来ない
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最終美乱世に響く鐘の音微かな余韻新世界へと
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お得意の寝落ちで急にしゃべりだすキミに起こされあわてる、いつも。
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ふくよかな線で書ければ良いけれど性根のままの痩せた字でした
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二秒後にキスをするその五秒後に世界がおわる妄想をする
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どこにだってついてくる 自身の身体と 君の記憶
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誰に流すの その涙 僕に飲ませる 他人の涙
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まだ若き従姉妹の葬式終えてきて桜の匂いもっとも強し
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なかぞらに鹿も翁も鶏肉を骨までむさぼり食らう聖夜
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しんしんと降る雪を見て俺の血が全部ニセモノに思える陸橋
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揺らぎ舞う羽根は命か月の子か産まれ落つ蝶 積もれば雪か
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あと何度「落ち着いたら」と挨拶すれば? 寝て待つ他に無い衆生
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愛読書少女の頃からそばに置くきっと今後も一緒に過ごす
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連れ添いて互いに小ジワ刻まれて気にせず笑おう明日は晴れだ
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そうよ私、雅楽にだってワブルを入れる女 DROP THE BASSヂョッダベイス
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誰もみな並んで走っていることを確かめにいく夜の公園
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一触即発の発のボタン押しピンポンダッシュのヤツを知る
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靴擦れる ヒールを履いて君を追い「大丈夫」って、ズレていったね。
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