紗里菜    フォロー 3 フォロワー 6 投稿数 121

久しぶりに短歌詠んでます。
写実が理想です

魚屋の匂いのような春の日の歩道に並ぶさくらひとひら 

にらばなの枯れ散る様はうつむいたまつげのように陰りをもてり 

謙譲語をマスターした日にボールペンを通常使いへ君はかえたね 

申し訳ありませんとかさらさらとあなたが詫びるここは家庭よ 

銀杏の匂いを描くクレヨンの丸いいびつな縮れたかたち 

反省の短針の文字が遅すぎて長針分のミスする時計 

鳥の目をあなたがしてる三角に目がつりあがり怒った瞬間 

サイレンに色をつければ赤なのに近づいて去る音は白色 

わからない、理解できない、考えず、じんこういけで澱む水流 

嘘つくとゆっくりと話す早口の人に学んだ常識の嘘 

紺色のネクタイばかり覚えているあなたといてもなにも知らなかった 

句読点の形で窓に水滴がついてく秋の気まぐれな雨  

消えていく夕日みたいに闇の中隣で眠るあなたが遠い 

ぼそぼそと話すみたいな夏の風が歩道橋をかけぬけていく 

太陽の熱が届かない噴水の底で光れる青いビー玉 

無駄なことがこの世にないというのならエビフライの尻尾を食べて下さい 

教室のカーテンみたいな清潔さはあいにく私持っておりません  

木漏れ日の斑点の中に眠っているグリム童話の入り口の鍵 

花柄のカバーをつけていいですか クッション言葉のまだ遠い距離 

蝉しぐれのように聞こえる校庭の全校集会前のざわめき 

つりがわを握る電車のなかでなら一人でいても孤独じゃないさ 

赤い糸の耐久性の実験をしてる浮気は許せないけど 

枝豆が分解をするアルコールの成分みたく消えろ 失恋 

ダイニングテーブルに積む一月ひとつきの新聞分の恋をしていた 

縄跳びがうまく跳べないあの娘でも短所は何度も繰り返してる 

蜂の巣を駆除して貰う1日の胃に根づいた悪性の癌 

話しかけ暗い顔する上司いて一人つぶやく花いちもんめ 

海と空の青さのような線引きが男女にもある5年3組 

ぬるい風をかき混ぜている扇風機でいつかメレンゲできたらいいな 

挨拶に返事がないのを悩んでて学校やすんだ硝子の十代