紗里菜    フォロー 3 フォロワー 5 投稿数 109

久しぶりに短歌詠んでます。
写実が理想です

風鈴が揺れるみたいに相づちをうてたら君と居られたのかな 

まっすぐには雨は降らない酔っぱらいの足どりみたく傘を湿らす 

コーヒーを初めて飲んだ思春期に苦笑いとか自然にできた 

花よりも葉の色が濃い紫陽花をぬめりぬめりとカタツムリゆく 

路地裏に迷路ができる濃霧こい甲府盆地の山あいの町 

明日から影が痩せてく夏至の日の空地に君を探しにいくよ 

夕焼けが早送りして夜となるピーエム7時の東京の空 

スライムを倒すみたいな目標がないから僕は町をでれない 

犬になる夢を見ていた熱の日の寝てることしかできなかった午後 

腕時計が遅れるように少しづつ君との距離も離れてしまう 

甲子園の土が黒ずむ球児らの汗と涙をすいこみながら 

カーナビに託してみたい人生の選択肢とか今日の服とか 

なんとなく合わない人といる夏至の空の青さが憎たらしくて 

全員でマスクをしてたこの夏も君の海馬は忘れてしまう 

テーブルを除菌ティッシュで拭くようなごめんなさいは聞きたくないな 

多摩川を流れるはずの水滴が車窓について都心へ向かう  

フライパンへ油をひいていくように路面が光りできる水たまり 

ジグザグに優しい風を捕まえるカレーの鍋へとさしこむお玉 

蝶運ぶ偏西風が柔らかき毛布となりて渡る大陸 

僕にはね1+1の足し算のようにマックでさ解ると思ってた 

ドレッシングのように振ろうよ 正義とか意見の相違は混ぜてしまおう 

スコールがカーテンのように降りしきり傘もささずに駆ける人々 

ぐずついた天気のように不機嫌があなたへうつり泣きたくなるよ 

君の顔を見ていたいけど照れるから車窓にうつる横顔がいい 

水性画をにじませながら考える一番泣いたあの日のことを 

無造作に脱ぎ捨てられたスニーカーのように孤独は見ないで走れ 

窓際のベットに置かれた抱き枕のウサギの耳に残す爪痕 

点描を描くみたいな雨が降り直立不動でたたずむ薔薇 

相づちをうつかのように手をなめるいぬのぬめりとしている舌先 

無理をしてひきつる笑顔を浮かべてた副作用とはかかれぬ痛みに