紗里菜    フォロー 4 フォロワー 13 投稿数 159

11年ぶりに短歌再開しました。新アララギで写生学んでいました。今は生まれつきの発達障害で、ぴかぴかの障害者として、働いています。

平仮名のしを書くように散る銀杏を風なき風がとおりゆく午後 

信頼と記憶力とを繋いだらあなたという名の星が描けるよ 

ぱちぱちとまばらな拍手の館内に見えない雪が5cm積もる 

柴刈りにおじいさんは行くお話のような会話をあなたとしたい 

信号を渡る時より慎重に見ている君の狭い撫で肩 

人の目を意識しながら追いかける廊下側から二番目の君 

寂しくて残念なままびしばしとアスファルトうつ縄跳びの影 

エスプレッソの泡に隠れたゆううつが苦味と共に君を待ちます 

魚屋の匂いのような春の日の歩道に並ぶさくらひとひら 

にらばなの枯れ散る様はうつむいたまつげのように陰りをもてり 

謙譲語をマスターした日にボールペンを通常使いへ君はかえたね 

申し訳ありませんとかさらさらとあなたが詫びるここは家庭よ 

銀杏の匂いを描くクレヨンの丸いいびつな縮れたかたち 

反省の短針の文字が遅すぎて長針分のミスする時計 

鳥の目をあなたがしてる三角に目がつりあがり怒った瞬間 

サイレンに色をつければ赤なのに近づいて去る音は白色 

わからない、理解できない、考えず、じんこういけで澱む水流 

嘘つくとゆっくりと話す早口の人に学んだ常識の嘘 

紺色のネクタイばかり覚えているあなたといてもなにも知らなかった 

句読点の形で窓に水滴がついてく秋の気まぐれな雨  

消えていく夕日みたいに闇の中隣で眠るあなたが遠い 

ぼそぼそと話すみたいな夏の風が歩道橋をかけぬけていく 

太陽の熱が届かない噴水の底で光れる青いビー玉 

無駄なことがこの世にないというのならエビフライの尻尾を食べて下さい 

教室のカーテンみたいな清潔さはあいにく私持っておりません  

木漏れ日の斑点の中に眠っているグリム童話の入り口の鍵 

花柄のカバーをつけていいですか クッション言葉のまだ遠い距離 

蝉しぐれのように聞こえる校庭の全校集会前のざわめき 

つりがわを握る電車のなかでなら一人でいても孤独じゃないさ 

赤い糸の耐久性の実験をしてる浮気は許せないけど