神無月 出雲の国に集まりて  ヤマトの縁 取り計らいて
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葉と実とを識別すべく進化した視覚が紅い葉にバグる秋
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母からのLINE「迎えに行くからね」私の住所教えてないのに
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ゆっくりと黒い掛け布団かけたなら地球はそろそろ眠い時間に
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やさしさは余裕から来るものだからあなたのせいでやさしくなれない
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「手紙など 面倒でしょう」と言う彼女 僕の心にそっと封をした
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「うん、良いじゃん、きょうの私はいい女」そういう時に限ってどしゃ降り
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「洗濯機 使い方」なんて検索で 親より優しく教えてくれる
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夕焼けの 赤に向かって 進むバス 一人一人の 家へと急ぐ
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世界から見失われて夜ひとり 煙草のけぶも消す 秋時雨
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通帳の残高確認するけれど 給与明細絶対見ない
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木造の旧校舎には夕暮れに数えちゃいけない階段がある
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雨が降る ゴミの日だけど出さんどく 来週出せば十分足りる
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初鰹食いながらのあの一言に女房むくれて酒をがない
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自分へのご褒美にスタバ 現実を見ないでいたい 紙ストロー噛む
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?「現在の日付と時刻を入力し《決定》キーを押してください」
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イラついて机に資料投げる課長 物に当たるな大人だろうが
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お仕事は好き。今月の給与明細。ため息は出る。
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7階の窓に手をかけたけれど、先生、私、死ななかったよ
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大学の卒業式で恩師から貰った言葉「みな死なないで」
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母さんへ、私は元気。母さんを着信拒否してから元気です。
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喧噪を楽しかったと思う日がいつか来るはず登校準備
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アーティスト己に勝つと世に放つ ベストアルバムよりも新作
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熱烈な歓迎受けて帰宅するときは大概テレビ観ない日
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彼氏との別れ伝えるYouTuber 全部に興味ある訳じゃない
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3年も飛行機乗れなかったから、世界が閉塞していく感覚
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楽しかった思い出だってあるけれど、そんなことではチャラにできない
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7階の窓カンタンに開いたの 飛び降りなくて良かった、私
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「坂の上の雲」来年も見ようねと約束した人 二度と会えない
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参観に来てもいいけど先生を誘惑するのやめてよねママ
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