大杉
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146

かじるたび飛び出していく、バーガーの真ん中のバンズ、あれはぼくです

色や花、光に仮託しなければことにならん無垢なよろこび
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体温と同じ温度の微温湯に体を濡らし少し冷めたり
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夕刻の東の空の満月はあの子の眼にも似て円ら
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ゆく川の流れは絶えて枯れねども落葉湛えて風に流さる
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詠まなくちゃいけないじゃなく詠まなくちゃ生けないだけのことだったのか
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ラーメンでたとえて言えば臭すぎて休みの日しか食べれない人
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雲燃える そして地球が裏返る 明日わかるさ明日のコトは
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久方ひさかた天童てんどう去りていかで我起き出づべきや君なき月で
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春すぎて夏きにけらし しろたへの美少女キャラの水着ぞ着たる
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【つらみ】川、岩に裂かれて虚無で草→後で合流するのエモすぎ
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ぞりぞりとひげをさすってふと気付く 五月のかびがあごに生えおり
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近ごろは冗句じょうくも言わずうつむきてせめて散りぬる桜は踏まじ
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ひねくれた頭をひねり出してまた引っ込める歌詠うたよみ便秘
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歌泡うたかたの流れは常に絶へずしてもとの水より清く激しく
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驚安きょうやすの警戒色のレジ袋 くらしの中をペンギンが飛ぶ
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昨日まで触れあいそうな距離にいた君はこころの中の結晶
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もしぼくが声をかけたらあの人は 片想いは可能性のまま
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どす黒い怨恨ルサンチマンいだかせてなおも輝くきみのしろい歯
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白壁に雨がつたって泣きじゃくるおらが学舎キャンパスまた会う日まで
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春雨に流れた花がビニ傘に貼りついていま返り咲きかな
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珈琲の無糖に慣れてきた舌がたまらなくでバナナ・オ・レの日
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あこがれた日々は終わって黒い春田舎に帰る荷物は重し
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かんたんな服でつっかけ擦り歩き春のよどみをかき混ぜている
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花の発情期の香りただよへば上気のぼせる顔をマスクで隠す
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人はパンのみに生くるに非らず 例:ショパン・パンドラ・パンダ・パンティ
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出立の熱も喉元過ぎゆけば別れの辛さばかり胸焼く
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徹夜あけ朝方すでに炎上の気配漂う熱き口腔こうこう
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完全に何の非もなく仕方なく苦しみもなく退場したい
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春風に無色無臭でけるに散りゆくことが将来の夢
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会議室独りで借りて靴を脱ぎ床に仰向けあかり眺める
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