真っ黒の多分カラスでない鳥が ビルの隙間をすり抜けていく
7
「帰ります」打つと横は「帰るでや」変換しても恋は残るの
2
東京の夜空みながら「愛してる」遅かったのとあなたは言うの
5
「キミんちの エンゲル係数 上げていい?」 食いしん坊の 決めプロポーズ
9
子をつれて母は実家に祖母見舞う 将棋であそぶ子らはお祭り
9
朝食のサヤエンドウは炒めてね  春の緑はトマトの横に
6
車降るその瞬間に広がった 我受け止めた満天の星
3
一日に一首の歌をやっと詠む 泉の如く 言の葉よ 来い
18
今日の予定思いながらのうとうとの 半分寝てる朝の愛しさ
4
海の波絶え間なく鳴り被災地に 人を眠らす子守唄として
4
十人を越える人ありこの宴会 組織であった三十年前
3
耳鳴りの止まることなし右耳の 嫌わず共に生きることにす
10
雲閒くもまより わづかに月のかげろひて 白梅しらむめの散るさまをしるさむ
5
思い切りやりたいことをやってみる コスパ最高悩むひま無く
12
さみしさは歪なかたち自分でもわからないのに猫が収まる
18
なつかしい夕日のような声がまだ鼓膜にあってふとあたたまる
13
冬なのに暦を越えた晴れぼくのどこかうっかり咲きそうになる
9
何回も何回も何回も 豆まきバズーカ とばしては拾い 拾ってはとばし
8
日本人は二千人まで減るらしも三十世紀に青森ありや
3
亡者らをひさぎ御堂筋線は二つに裂いた地獄への道
3
大海の青の濃度に浮かんでも空の青には沈む一隻
9
痛すぎて眠れないけどまた楽し夜ふかしをする理由が出来た
12
”私”の修正箇所 鉛筆で塗りつぶしていくように、化粧
5
アッシュとかグレージュとかを紐解いて似合った色をプレゼントして
7
やめてよね 手をはなされたら死んじゃうと 電車の中で笑う君おり
4
静寂が 呼び起こす想像 心踊る さあ始まる オープニングロール
3
貴方と私の見る世界 違うからこそ聞かせて欲しい
3
あなたはね 人の意見を聞かないの 占い師にも怒られたっけ
8
死ぬほどのことなどこの世に何も無いあるいは巷にごろごろしてる
7
そういえば角があるのは草食できみらも藁を食むのか鬼よ
7