終わるんだ今年は今日が最終日三十一日零時半前
20
今日明日は いくらか元気が出ますよに 伝家の宝刀・ナイトリカバー
10
喪の姉を思い飾らぬ縁起もの 小さき手縫いの鏡もちのみ
24
あなたならどうするかを考える午後 プラタナスの葉が透かす光
6
この先は何処にでもある訣別を運命と呼ぶための闘い
7
年末にキツネの見廻り途絶えたか夫の杞憂に「実家帰省よ」と吾
19
深々と 更け行く夜に 目を閉じて 重ねた過去と 未来を想う
26
紅(くれない)の すだれのごとく 熟成を 待った干し柿 現在(いま)は買うもの
9
しょうもない 愚痴を言い合う年の瀬を また来年も過ごせたら良い
13
クリアした十月十日に息つくも 次のステージ ゴールも見えず
9
善光寺牛に連れられ夜道越え恐ろしい声あれは鴉(カラス)か
6
切り餅を用意する母手伝って明日の雑煮は家族とともに
11
泥仕合なりそうだから止めておく親友(トモ)と言えども個性は違う
8
クリスマス彼女とスタバでカフェラテを飲んだついでに家族に土産
4
じゃあまた と 軽く手を振る帰り道 毎日会えてた頃と同じに
14
寂しげなあの人のこと気にかかり僕の心は立ちすくむだけ
5
息子すら嫌って逃げて何処かへとなんの因果か人生思う
4
真珠貝のような雪こそ見てみたい光り輝くこの月の下
7
実家では自分のテレビはサブスクが映らないんだちょっと困った
5
「寒いね」と言った先にももういない 思いつくのも君と夏空
5
進歩ない 一年でなく 堅守して 持ちこたえたと言っておきます
6
ホームレスいれば救急車もいるよ二十三時の新宿駅や
9
潮風の手触り残りあかあかや 山盛りみかん 居間を照らして
13
あと二日 今年も残す 大掃除 納め損ない 託す来年
8
沈黙の書を手に取りて願わくば雨の出島へ今はゆめとかす
4
なつかしきユーミンの歌に夏に歩いた友と鎌倉
4
ひとり身の気ままに過ごし夜スーパーへ冬空の月浮き世を照らす
6
蛇が描く「巳」を読み眺めそのうちにいつの間にやら「己」の姿
4
ドライみかん 大つごもりに食したく フルーツセラピーグレープフルーツ
11
いつも買うカップの麺を今日買えば年越し蕎麦の準備みたいで
13