人間は いつになったら ほんとうに 自由になれる 魂のこと
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がちがちに 塗りこめられた 倫理観 孔子が決めた 儒教のルール
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あの人に 言っておきたい 一言を 言ってみたけど もっと言いたい
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有給を 消化している 一か月 仕事決まらず 不安な師走
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友達は 誰もいないと 思っても けっこう人気 白髪の頃
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寒風に 追われるように 帰宅して ドアを開ければ 愚妻の小言
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細やかな 景色を撮りて 保存する 息子がくれた デジタルカメラ
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月末で 健康保険 なくなりて 駆け込み通う いつもの医院
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クリスマス 人は浮かれて 讃美する 失業者には 虚しく響く
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師走にて 船山橋の 欄干に 肘をつきつつ 富士を眺めん
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寝違いが 中々治らぬ 師走中 痛み増したる 寒き一日
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鶏ケーキ 商店街に 立ち並ぶ 二十三日イブイブ日暮れ 聖夜に備えて
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「そんなことないよ」を期待しているの 隣に座る資格はないと
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土曜日の昼下がりに涙が出るね涙が出るね出ないでね涙
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ちょっとだけ断捨離をする午後2時半 猫のカレンダー捨てたくないけど>でも2020年
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年末は2泊3日で友の家 行け行け息子キミよどんどん元気良くなれ
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かたわらでお手本のような眠りねこ ときどき薄目をあけて「オヤツは?」
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歩く道いつも変わらぬ景色でも 心晴れやか穏やかな時間とき
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ヤケになるやり方を知らず買うものは少し高めのノートとシャーペン
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星々をまとい今夜は妖精が枝先すべてにやどる樅の木
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春日和 クジラに呑まれ遠い海で貴女と二人 化石になりたい
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特別なことなど何もないようで心が旅に出かけてる夜
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幸せはその時よりも過ぎ去った時間ときの数だけ強く感じる
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よれよれのボールペンある朝復活す この家きっと小人こびとがいるわ
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支度じたく」その言葉今身にみる生きてきた日々振り返る朝
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「B」キーになれただけでもすごいのにスペースキーを羨ましがる
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年は暮れ、歳を重ねて何も変わらん。髪を切りたや伸びつる髪を。
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シャボン玉のような儚さで君が漂っていることのかなしさ
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ゴンドラは運河の風をゆるりとす涙を捨てに行っていい場所
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ハチミツと生姜を入れたクッキーを 型で抜きたりアラザン転がり(苦笑)
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