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(
折句「キ ス シ タ イ」への返歌
)
わ
(
ワ
)
がゆゑに
誰
(
タれ
)
か泣くらし
静
(
シず
)
岡の
物
(
モの
)
憂き雨も
抱
(
ダ
)
かるる心地
0
(
贈歌
)
君
(
キみ
)
が住む
駿河
(
スるが
)
の町に
時雨
(
シぐれ
)
降り
湛
(
タた
)
ふ川こそ
意気
(
イき
)
と知りませ
0
あなたへと伸ばすこの手は届かない冬の銀河の光零れる
1
頑張れる 君がいるから 頑張れる 今日も明日も その次の日も
1
寂しさを 歌に出来れば いいのだが 筆が止まって 言葉につまる
0
十七
(
じゅうしち
)
のしゃがれたブルースを聞いた
狗
(
いぬ
)
が尾の先を豊かに振る
0
とも千鳥ゆきげの雲にむせぶらむ涙みぞれと今日は降るなり
2
Apparition surprenante
(
アパリシオン シュプレノント
)
顔の無き天使 薔薇の小径 焼灼す
0
冬の陽よ弱きを助け去るひとよきみの影からわたしを出して
2
イージーと言うならプレイしてみなよ貸すよわたしの人生ゲーム
22
厳冬の朝 ストーブを
点
(
つ
)
けながら布団の中で夢か
現
(
うつつ
)
か
4
冷凍で保存している悲しみをチンしてたべる夜があること
5
クリスマスソングの流れる店内で誰かのことを待つふりをして
2
デシリットルいつも控え目な君がなぜ小2をそんなに苦しめる
1
三日月や 何度も君を見つめたが じっと見つめた 家に着くまで
3
声に出し空に離れた瞬間に蒸気と化して立ちのぼれ恋
6
希望にも賞味期限があんのよとキャベツ刻みつつ母ちゃんは言う
6
愛しみて撫づ人の手の思ひでを白く纏ふる干し柿を食む
6
木枯しも時雨もよきてすぎの葉やなど白雪に身をまかすらむ
1
木
枯らしは末
(
かへし
)
葉のこらずさそふともなほ留めまし君が言の葉
2
さあ行くか 健常ランドでパワハラを受ける時間だ 染まってなるか
6
鳥肝を
数多食
(
あまたは
)
みてしこの命
贄
(
にえ
)
が無念をひしと噛みしむ
4
鳥肝を
数多食
(
あまたは
)
みてし この我は
実
(
げ
)
に生かさるるいのちなりけり
3
朝焼けの後は雨だと知りながら出掛けてみたい今日の彼方へ
7
触れるけどあなたを代わりにしたくない 愛したいから夜を忘れて
1
あのことはいっそこのまま知らぬふり 殴れどもまだただよう記憶
0
くらやみに小舟が着くとしろい闇ころがつてゐる蕪になつて
4
、そのかたはらにめまひする、われてふ自明これもまた、光源である。
4
暮れ方の白い花から白い眼でおいで世界へさるすべりして
4
、花の芽を捧げるやうに枝が伸びそこに、そこより、死の生起する。
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