折句「キ ス シ タ イ」への返歌 がゆゑに タれか泣くらし シず岡の モの憂き雨も かるる心地
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贈歌 キみが住む 駿河スるがの町に 時雨シぐれ降り タたふ川こそ 意気イきと知りませ
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あなたへと伸ばすこの手は届かない冬の銀河の光零れる
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頑張れる 君がいるから 頑張れる 今日も明日も その次の日も
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寂しさを 歌に出来れば いいのだが 筆が止まって 言葉につまる
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十七じゅうしちのしゃがれたブルースを聞いたいぬが尾の先を豊かに振る
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とも千鳥ゆきげの雲にむせぶらむ涙みぞれと今日は降るなり
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Apparition surprenanteアパリシオン シュプレノント 顔の無き天使 薔薇の小径 焼灼す
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冬の陽よ弱きを助け去るひとよきみの影からわたしを出して
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イージーと言うならプレイしてみなよ貸すよわたしの人生ゲーム
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厳冬の朝 ストーブをけながら布団の中で夢かうつつ
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冷凍で保存している悲しみをチンしてたべる夜があること
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クリスマスソングの流れる店内で誰かのことを待つふりをして
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デシリットルいつも控え目な君がなぜ小2をそんなに苦しめる
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三日月や 何度も君を見つめたが じっと見つめた 家に着くまで
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声に出し空に離れた瞬間に蒸気と化して立ちのぼれ恋
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希望にも賞味期限があんのよとキャベツ刻みつつ母ちゃんは言う
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愛しみて撫づ人の手の思ひでを白く纏ふる干し柿を食む
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木枯しも時雨もよきてすぎの葉やなど白雪に身をまかすらむ
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枯らしは末かへし葉のこらずさそふともなほ留めまし君が言の葉
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さあ行くか 健常ランドでパワハラを受ける時間だ 染まってなるか
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鳥肝を数多食あまたはみてしこの命 にえが無念をひしと噛みしむ
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鳥肝を数多食あまたはみてし この我はに生かさるるいのちなりけり
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朝焼けの後は雨だと知りながら出掛けてみたい今日の彼方へ
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触れるけどあなたを代わりにしたくない 愛したいから夜を忘れて
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あのことはいっそこのまま知らぬふり 殴れどもまだただよう記憶
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くらやみに小舟が着くとしろい闇ころがつてゐる蕪になつて
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、そのかたはらにめまひする、われてふ自明これもまた、光源である。
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暮れ方の白い花から白い眼でおいで世界へさるすべりして
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、花の芽を捧げるやうに枝が伸びそこに、そこより、死の生起する。
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