爪先がさらうひとかけらの星ではじまる夜のブルーブラック
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清潔なことばを愛する人の手にノースポールが咲きますように
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久しぶり 同級生と 再会し 話す内容 若くなくなり
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餅食べた トロロも食べた 次は何? 気持ちも胃腸も 気忙しい
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どうしても掴み取りたい運がある福を集めて!私の熊手
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息子キミ帰るニヤつきながらこちら見る さぁ始まるぞマシンガントーク
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被せ物剥がれて痛む左頬ひだりほほ奥歯の振る舞い今さらに知る
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復興を祈り眠りについている それぐらいしかできないけれど
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昼休み家事をやっつけ再出勤 猛烈睡魔 気力で蹴散らし
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auが「お見舞いです」とギガをくれ被災者なんだと知らされる僕
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マクド寄り わずかな募金をしてきたよ 赤十字ならば怪しくはない
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教室で話したことのない人を思い出してるそんな日がある
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父が待つ 部屋を思ふと 流れ行く 車窓の景色 柔らかになる
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散歩道 地元だからと舐めていた 少し迷って来た道戻る
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根暗だが 雲ひとつない青空に 向かって歩いてしまう性分
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予定ありチェックポイントあるだけで今日も明日も生きていられる
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十八に 伸びしろふくめ あがないし スーツは六年 隙間もあらず
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恋人に決してなれない片恋も心だけは本当の恋
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着物びとゲーラカイト自転車や車にお飾りとんと見掛けぬ
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ババババと自衛隊機空を行く音響かせて昨日も今日も
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赴任地のあるじのいない部屋はもう外の気温と同期している
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カルタ取り 取れずに泣く 弟に そっと指さす 幼き姉よ
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ざらりと 心を撫でし あなたの言葉 いつもよりも 不快な日
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しまなみを孤舟はすすむ運命はすべての海にひらかれている
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燃えさかる明かりは空と人々の願いの脈をつなぐ心臓
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せりなずなごぎょうはこべらほとけのざ すずなすずしろ なんとか誦じ>秋は言えない
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天翔ける龍の御朱印 ご利益があるなら受けてきたいと思ふ
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看護師に「少し痩せよう」言われたが。いたね!いつでもユーチューブ先生
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今もまだ鐘のふるえはとまらないどうかもううち鳴らされぬよう
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朝おきて最初に視界に入るもの 覗き込んでる ちま猫の顔
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