浸ればいい失ったもの握りしめ心ゆくまでその悲しみに
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あのときの傷みがあって今があるぼくの人生ソナタ形式
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若き日の思い出そっと飲みこんだお砂糖少し足りないかしら
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雨の日にかぎって傘を忘れるの青春ごっこしてるみたいね
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その一歩踏みだしてみてふと気づく自分の力で走るよろこび
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コンビニの店員さんの真面目さに心打たれて足どり軽く
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かなしみと素直な気持ちの交差点ひかりかがやく純白の旗
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恋しくてひと恋しくて街に出た最終電車愛おしい夜
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やすまらぬぼくの心につかのまのやさしさ投げる君のまなざし
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バラ色の日々にあこがれ道ゆけばかすかに響くかなしみの音
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いつもゆくカフェのあなたに会いたくてそのぬくもりにお釣り落とした
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ドーナツよこころに穴があるんだねそういう君がぼくは好きだよ
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新しい私になってみたかった遠い私もステキな私
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外界は全て夢だと証明を した論文で鼻をかむ猿
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卓球をする相手無しと眼球を 壁打ちて日が暮れるのを待つ
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糞尿を煮込んで街を破壊する 夢を語る子供作文入賞
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赤土をダシにすれども生煮えで 硬くて食えぬ親の肉かな
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存在を咥えた猫の標本が 朽ちる倉庫の土台を転売
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理解より受容によって結ばれる 傷つけ合って僕らは知った
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紅白の 根菜などを 細やかに 細やかに切る 初春はつはるのため
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病院で注射怖がる子どもらが泣いて世界に抗議している
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伝えずにいればよかった言葉達 思い返してまとめてクシャリ
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大晦日 終わりに二〇一八年ぼく去年こぞとなる さらばだ二〇一九年きみよ 後は任せた
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いつだって仕事をしてる君を見て怪我しないでと願うばかりで
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わたしたち神を殺した世に生まれ電波の高さに縛られ続けて
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君のこといつも視線で追ってたら仕草が少し君に似てきた
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無印のスノーボールが好きだから地球に生まれてきたってワケよ
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あいたいせいりろんと動く唇に レモンソーダを 少しください
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懐かしも流行はやも嘘も鼻歌も どんな音色も故郷に染まるの
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こたつ中うつぶせになりスマホいじるここから始まる夢の世界を
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