コンビニの棚から消えるにくまんと また会うまでの しばしのわかれ
7
平凡な一生を説く映画など 燃える家にて。冬、君を待つ
1
晩秋の すすき野原は音もなく もし消えるなら今だろうか
2
奇数だと必ず「はい」になるのなら 花占いは「いいえ」から始める
5
あの人は怒るだろうか泣くだろうか 真顔で雪玉に石 混ぜ込む
1
飴色に 褪せた愛媛のみかん箱 底に眠るは 日の名残かな
5
箸の先 君にそっと触れられる 皿を彩るパセリになりたい
2
花の頃 小学校に目を輝かせた 新入生が覗いていた
1
哀蔽う 浅紅の湯で 憩う午下 君を待つ頬 冷めないように
4
冷凍庫 アイスクリームひとりきり 残した君は もう知らぬ人
1
嫌いだと知らないふりをしてたけどあなたの好きな東京が好き
4
「少女暴行」の四文字きらきらと友達の名をはこぶ新聞紙
0
夢想のまま雲の流れのままにゆく朝の車道の風景がいい
1
取られたのは 一日の充実なのか それともただの時間なのか
1
いそいそと スマホをいじる 午前2時 失ったものを 取り返すかのよう
1
天仰ぎ スマホを持って 格闘中。 相手は深夜と おもたひ瞼
1
夢に見た顔も知らない人探す運命ならば名前を呼んで
4
笑い皺に指をはわせる それくらい一緒にいたね まだよろしく
0
昨日まで冷たい風が吹きつける桜の枝のつぼみ咲きだす
2
春風に曝され黒ずむ残雪が悟り仰ぐ蒼穹の朝
2
とりあえず「桜が」などと言っておく軽い悪夢で醒めた朝には
0
つまを待つ夜の欠片を縫い合わせパッチワークの星空となる
1
祖父の背におんぶしてもらいあたたかし 目を覚ませても息はスースー
3
スマホには スルー機能が 付いている。 周囲をすり抜け 画面に釘付け
0
下向いて いつも歩いて ばかりいる 咲いてる桜も 見捨てていくのか?
1
いいこともよくないこともあったっていつも気ままに咲いてる桜
3
在りし日を 偲びあぐれば 双眸に露と流れし 春雨の唄
8
言えなかった 誤魔化したラインに 本心を送ったの
1
おすすめのプレイリスト(3)その3が今日の私を弔う灯篭
0
新たな夢自分が自分らしく生きていく
1