障害者、離婚経験、精神科、そんなグループラインがあった
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ブーツとは浸水すると思わんだ案外下まで開けるファスナー
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レタスパティケチャップピクルスチーズパティ)あの、ピクルスを抜いてください
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部活モノ観て泣く母が「この辛さ文化部にゃ分からん」はぁ!?分かるが!?
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「三年間何してたんだ」と聞くな君 アニメに逃げど現実は影
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不倶戴天の敵と飲み会 和食屋でよかったナイフを使わないから
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才能も内定も無い人でなし 昨年出たはず人に成る式
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瞳、睫毛、眉、髪、耳、鼻、唇、頬、輪郭、声、
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恋愛か 容姿やお金 名声と ほんとの価値は どこにあるのか
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見慣れない スーツ姿の 知人ちじんの子 もう大人だね 成人の日
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不調あり 手術と入院 六日間 たかが六日と されど六日と
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呼びかける 愛しき神はまだいるの? 忘れぬ心にその姿あり
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頬を刺す 叩く吹雪で予感する 幼き憧れ この世と別れ
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冬灯ふゆともし 深雪みゆき爪立つ その影は 時期尚早の春の猫かな
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幸せは 私の切った 白菜が 貴方のお椀に見えた時
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カレンダー 貴方と逢う日 赤い丸 バツが近づき 重なれば
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本日の服を着ている犬の数おっきいのが2ちいさいのが5
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ちゃむれども気づかぬ母の背を眺め腹が減りました手をちゃむちゃむ
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さざれ割れ尖った光幾筋も  お濠に張った薄氷こおりの名残
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海図には座標はなくてそのうたをつなぐ島弧をわたる風のみ
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わが猫らと もし被災したら守らねば 水のペットボトル いまポチろうか
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もう誰も追わぬ出口でカリスマの解体業を営んでいる
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二兎追うも一兎を追うも選ぶ道 年が変われど「ぴょんぴょんいこうぜ」
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光る街 君の手を取り歩く午后 ルノワールほど淡いタッチで
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こんな時 笑い話を あえてする 地獄を生きた 友の優しさ
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休み明け不眠の朝に襲い来る満員電車のきつい圧迫
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正月から家では相棒ばかり観て ほかに「日常」探しきれずに
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猫のココ寂しさ残し逝きてより代わりのパンダを抱きて眠る
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五枚ほど寒中見舞いを投函し喪の正月の初の外出
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早朝の 満員電車の一角で サラリーマンとダンスバトル
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