幸せは歩いてこないと聞いたけど  じゃあなにでくるのと ワクワクして待つ
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スワイプを 止めた親指 憎らしく ベッドに投げつけ 私は何を。
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ウィスキーグラスにポトンと落としたい純白無比のスノーボールアース
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転職 どこを見ても転職 夢見るおとなじゃいられないのか
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「バラ」の花 華麗に彩る この季節 同じ刺有る 「ボケ」花が好き
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応援歌 背中を押すというけれど 急に押されても 迷惑なだけ
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鼻唄を台無しにする君の名は 十年目の縦型洗濯機
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ねこたちは 連れ立ち廊下にお散歩に 探検すんだら 戻っておいで
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吐くような 白い恋益 赤く染め 心の底の 穴から落つる
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高校に行けなかった朝に蔑視と笑みと現実見ろといふ言葉
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18時半の夕空明るくて 人生全てを一瞬許す
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僕じゃない人が写した君のその眩い笑顔に少し妬いてる
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月曜日今日はなにもしなかった涙が耳に入って気持ち悪い
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春日部の高層ビルにいるおばけ 二千五十年からの使者らしいよ
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よく乖離しておりただ踝の蒼くなった部分を見ているだけ
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はく人のいないベビーシューズ まだ捨てられぬわたしの母
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それよりももうひとつ奥、あのひとを隠したより奥へ連れて行って
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おんなに殺されたいショートヘア巨乳太ましいひとに馬乗りで
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頂いたメロンの皮までギリギリを攻めて食べてる貧乏性
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諦めたいときに限って調子よく 使いたいのにやる気ないきみ
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打撃上向き交流戦ヘ闘志とは二軍に落ちた再出発か
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反攻の起点強気は逆転の真骨頂に逆王手へと
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3冠は2年連続有終が飾れなかった引退の過去
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朝ごはん いつも通りの月曜日 部屋叩く雨の夜を忘れて
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君の一生消えない傷跡になれたらいいのに そんな度胸もないけど
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オレンジのドライフルーツのような日々 いくらたてども苦味が消えず
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風船を膨らます日々 チケットの期日まであといく夜かさね
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車内には騒ぐジジイの声響く 優先席で酒盛り老害
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その歳で周りが見えない愚かさよ 優先席で脚組むジジイ
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満月の 影踏み歩き 帰る夜 今東京は 夜さえも来ず
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