ハンドルを握ればどこでも行けるのさ 君と楽しむ移動密室
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ぷらーんと下りてきた蜘蛛をきみが笑って愛でるから殺せないな
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うとうととしながらきみを思い出す 夢の中なら会える気がして
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神絵師の残留思念探してはWEBをさまようROMの子たちよ
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見返らばエウリュディケのごとく消えまほし 閉ぢゆく思ひ朽ちぬ記憶
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五分前に注いだコーラの泡泡が消えゆくまでが僕らの青春
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もう君と潮時かなと窓をみる ワイパーゴムが拭き残してる
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帰路に着く私を阻む赤信号 「まだいいだろ」と引き止める
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下の歯がガタガタしてるお揃いだ意識し始め好きになったよ
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マスクせず外を歩くの久しぶり失われた日戻って来いよ
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帰るべき家がないのと惰性とで歩き続けても「進歩」にはなる
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帰り路にて 空を見れば変わらず 雲を見ればこの世は動き出す
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ホッチキス借りに来るのは貴方だけ手渡しするの好きだった
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友と来し青葉美し美術館シスコの夢を共に愉しむ
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晴れやかな五月の青葉 奈良古道 阿部文殊院の鯉餌に跳ぶ
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図書室の窓辺で本を読む君の 指先は少し薄いむらさき
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頑張れば忘れられるよ君の事思うと辛い片想い
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無意識に触れ合う指が好きだった貴方の温度伝わる感じ
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盗まれた傘が戻ってくる日までこのコンビニで暮らしてゆこう
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勘違い君への想い勘違い言い聞かせるよひとりの夜に
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自販機の光の中で眠ってるコーヒー缶の闇200円・
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故意はない などと供述しているが そこにいるのがダメなの犯人 ゴキブリ
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摩周湖の碧く澄みたる水面には 人寄せ付けぬ神々しさあり
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団体旅行の喧騒さえも拭き祓う 湖面のかがやき摩周ブルー
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本当に私のことを愛してた? サイドチェストで遺影持つ君
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手のひらほどの魚を頭に住まわせて悩みを食べてもらおう
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満点を裏切ったのは「”太‘’陸棚」太いきみにボールペン刺す
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さみだれのコンサートまであと数節 高鳴る水がピチカート織る
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立つ風に 大波小波 ざわめいて 砂漠の真砂 我が足拐さら
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あの人の代わりに私が叫ばなきゃ 勝手に気持ちを代弁すんな
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