ネクタイを つけた瞬間 表情が パリッとするが ずっとではない
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撫でられて 幸せ顔のわが猫たち 撫でるこの手も幸せなんだ
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オッドアイ白猫だった 長女猫あのこはね とってもビビリで母ラブでした
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人生が凝縮されてる今日もまた私の前の席だけ空かない
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ご都合で嘘くようになりました なりたくなかった大人へ一歩
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平安の 貴族に倣って したためた 届け届くな きみへのこひぶみ。
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労働を苦にして自殺する人と上司を無視して帰宅する俺と
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走馬灯BGMは剣の舞 きっと笑って成仏します
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人間を やめたいはずの 私でも 空腹は来る 大きなグー
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骨壷を奪ってチャリのカゴに乗せ ねえ見てあれが君の家だよ
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夢だったら良かったねって人生はそればっかりじゃなかったじゃない
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先生はあなたのためと言う割に覚える気がない私の名字
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恥ずかしいことではないと微笑まれそれが恥ずべきことと知るとき
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きみのこと歌に詠むたび恋の語彙増えてまたヒト好きになってく
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穏やかな海には船を浮かべよう 慣れた頬には傾いた笑み
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毎日あなたに付き合おうって言う いいよって言えよな 馬鹿野郎
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とってもね ちっさな善意でも 構わない ひっそりコツコツ 徳を積んでく
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きっとどこかで足を踏み外しなんにもなくてなにかが違う
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「シャンプーした?」短歌うた考えてて覚えてない 念のためも一度洗っておいた
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ケンタッキー「いらっしゃいませ」のその場所に 注文パッドでんと鎮座ちんざ
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明日あす出勤あふれ出しそな疲れでも コップの水は八分目ぐらいに
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私と子のみで焼肉食べに行く店員さんは少し優しい
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死ぬまでの時間稼ぎで生きている あしたはどんな本を読もうか
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あほなのでセールはじまる前日に一万円の買い物をした
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もう酒を買えるほどにはジャラ銭が預金されてる洗濯機のした
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親指のへりがだんだん腫れていてあれは剥がすべきではなかった
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同じ師に教わったけど彼女とは違う字を書く頑固な右手
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ふるさとの明日香の川の夕時雨濡れてや今日も萩の散るらむ
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わたくしの お墓に乗って いつの日か あなたが衛星ほしを 見れたらいいのに
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海原を知らぬイルカは俺様の美技に酔いなとラッセンのように
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