白馬でも王子でなくても酔いどれの私を迎えるあなたは騎士ナイト
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瓶ラムネビー玉落とせば戻らない 君との夏へはもう戻れない
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不具・不在・不能・欠缺・無理・毀損・煙滅、短歌帳を満たして
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迷わずに観客席を指さしたどこも舞台と知ってるきみを
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価値がないところが俺の意義であり、見出されると溶けて無くなり
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「最賃」で検索したら0首であり、こういうとこがだめだな歌人は
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逍遥の主題奪った薔薇でさえ教えてくれぬ 自分の在り処
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板の上全てわかるのまた全てスポットライトの塵と踊るの
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心奥しんおうの毛細血管染み付いた何処の旅路白く煙りて
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音ズレが激しい動画のようなんだ体が心に追いつけなくて
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文化祭準備を終えた午後八時この空はもう二度と見れない
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笑わない彼女が笑みをこぼすたび僕の心に向日葵が咲く
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頬の赤あなたのせいとは認めない今も熟れてく日焼けたりんご
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「界隈じゃちょっとばかし有名なの」ニヒルに笑う鏡の私
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来た道が失せても泣いたりしないのだ 夢の中では常識だから
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本文を読み切る前に脚注の数に辟易 生きるは昏い
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まず名前次に立場の表明を 天使の踠き清く賢く
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紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘  そうです私が正岡子規です
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あしおとも絶叫も凡て溶かしこむ大深度地下のReverb
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光あれと願うのならばおそらくは光を見ない人生だった
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「あの日から僕の世界はあなたしかいなかったんだ」 過去形だった
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情報は儚いもので物質にそっと乗っけて運ぶしかない
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うぐいすの夏ひきよせる谷渡り 大忙しの恋する季節
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まどろみの淵から引っぱり上げるのは 楽天カードのクソデカボイス
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肌色を剥いでも業火に焼かれても混ざりあえない個々は歯痒い
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「夕方にかけて小雨が降るでしょう」を君が聞き逃してますように
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足先までつるっと愛されたくなって  ドロップ色のペディキュアを塗る
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今日こそは絶対言おうと決めていて りんごの色したリップを纏う
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夏服の彼の背中が眩しくて あ、今私、恋に落ちた、
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「好きだ」って貴方が言ってくれたから私は私を好きになれたの
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