痛風の薬も切れて歳の暮 これから酒会目白押しなる
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コロコロとココロ変わるは乙女ゆえ そんな解釈ゆるしてください
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大好きよ 匂わせなんて全くない その眼差しはいつも直球
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夕暮れに影を伸ばして君を待つ 電柱の根が気になる君を
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恒例の視野検査する それはまるで白い宇宙に星を見るよう/緑内障
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湯気煙る冬の風呂場で父息子 顔つけ時間を競い合う
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この旅が終わったら次どこに行くって聞いても答えも終わりもないけど
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ただ生まれおちてはつちとかへりゆく道にさざんかまた寒椿
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コンバイン横で時待つ青鷺の気持ちはわかる、ほぼパーティーね
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金欠のお昼休みはコンビニのチョココロネとフレンチポテト
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ひだまりにカートの車輪はカタコトと花たち憩う花売り場行く
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細胞の内まで君の声が沁む僕の鼓動はレンジの卵
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チカチカともう切れそうな電球よ僕のやる気と我慢比べか
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あからひく日を照りかへし女学生が髪やはらかにくだる坂はも
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夜明け前 音の無き闇 ざわざわと 寄せ来る波を眼を開けて耐ふ
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欠け落ちる言葉のニュアンス感情も余さず包んで届きますよう
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幼な子が愛しき日々の吾子映す 走馬灯のごと立ちては消えて
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天地を繋ぐかそけき遠雷よ、ちょっと待ってよ置いてかないで
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火の先に君が待とうと竦む指、資格で言えば恋ではあるまい
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思い立つヒラヒラ人参スープの具ひとかきひとかき地味にしんどい
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巣立つ日に残されたのはスニーカーこれは錨と動かせぬまま
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誰でもない己で己を励ましてうたを知つてるお前は強い
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抗える訳もないから流れゆく時の流れの最後尾にて
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ぬくもりがほんの一瞬広がつた時代おくれの缶コーヒーで
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冷や水をぶつかけられた朝刊のときどき頼む会社倒産
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スマホ用タッチペンを持ちながら指で画面をタッチしている
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住宅街 愛が欲しくて眺めてたカーテン越しのツリーの灯り
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婆さんに教えてもらい話し聞く 雨の日の午後コインランドリー
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禁断の実をほおばって下界にて暴るる熊の行く先はどこ
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コート着て手袋はめてマフラして ふと横見れば半袖の人(不思議としか)
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