愛してる言葉の裏から聞こえるは 欲しかったのはイジメる相手
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土曜日の 授業終わりの ながい午后 雨降る路地で 天使が死んでいた
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近況を語るいつもの仲間たち 俺のときだけお前ら黙るな
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屈辱と 恥と非難と 怒号さえ 腐る根性 根絶やしできず
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人生に 意味を持たせる 親切は 人を清めて 偉大ならしむ
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人はそれ 困った時は 頼るべし 困らぬ時は 助けるように
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利用され おだてられても よしとする 孤独に疲れ 温もり欲しさ
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向こうでは 激しき怒り 孫の声 ズームで知れる 娘の苦労
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優しさも 憐みさえも 消え失せて 殺伐とした 荒野に一人
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我が命 愛を求めて 三千里 愛という名の 欲望ばかり
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パソコンの 白い画面に 黒い点 見つけた朝は いつもと同じ
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点数を つければいくつ 我が命 進歩あるのか 退歩あるのか
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午前四時 そこはかとなく 一日が そこはかとなく 始まり終わる
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工場の休憩所にてヤニクラに バイトの女子に嗤われた夏
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最低だ 分かっているだけマシな方  受け取る愛が足りない深夜
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明日には光っているよ太陽くん 隠れてた分暴れておいで
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こゑ聞けばなほ頼むかなほととぎす まだ待ちなれぬ夜半のちぎりを
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光る青 泣いても無駄だ夏が来る 脳を溶かしたソフトクリーム
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義務として生み出される子が減っただけいい時代だと思って歩く
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折り紙の花に隠したこの気持ち 見てほしいけど見てほしくない
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デンモクの履歴に残る失恋の歌 前の人、幸せになれ
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志望校あらかた書いて枠余り遊び心で漫画家目指す
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なにひとつうまくいかない恋ばかり 賢い女に一生なれない
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国境で 別れを告げる父親の背中見送る少年の肩
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みょうが谷 と君が言って 去っていった  あれはいったい と、ふと思った
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零さないように両手で持ち上げる 彼のひとみに満ちるみずうみ
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地上には 幸せあらず 悲しみに 暮れた涙は 人を清めん
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豊かなる 人を招かず 貧しくて 不幸な人に 天は開かる
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隣人を 助ける以外 天国に 入る道なし 穢れたままで
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倫理的 追いつめられた 人間は なにをするやら わからぬ暴挙
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