戻れたら願うも無理で諦める 消えてしまった「また遊ぼうね」
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私ごとあなたが捨てた関係を 見ては悲しく思い出し泣き
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失言で失ったものが苦しくて もう戻らない君の信頼
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私を見て叫びたくなるタイムライン 私無視する君のつぶやき
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百円のソーダを十円玉×かける十枚で買う、という抵抗
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平台の表紙を眺めているだけで広がっていく気がする世界
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泡立ってカバンの脇からあふれ出て日傘は夏を隠しきれない
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君が好きだから私は堂々と"ロボットではありません"を押す
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ばかだなあって言われたくて何ひとつ知らないふりをしていたんだよ
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濁流となった僕らの青春が沈めてしまう街のあかるさ
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カラオケの安っぽい恋愛ムービーに似てきた僕らを過去が笑った
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意味もなく空を見ていた散歩道 足元の草 軽く会釈
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銀座という聞いたことしかない街は 今日も電線は揺れますか
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甘すぎたチョコチップを入れすぎた君に合わせて作りすぎたな
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生きていくのに不可欠な病気というものもやっぱりあると思って
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弁当のように詰まった青春と涙の味を噛み締めている
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理科室で見つけた半壊ミカヅキモ、ほんとはずっと怖かったんだ
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僕たちの音たてるよなぎこちなさ 心のどこかでオイルが不足
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残業が終わった帰途で忘れ物に気づいた復路その虚しさよ
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失恋を「うんうん」と言って聞いてくれた師は黙って天国に行く
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愛おしき人の手握る一時ひとときよ終着駅へ破られずあれ
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千年後 僕の化石を見た人が ユリのようだと言ってくれたら
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金の為残されてをる病床の脳死をしたる骨と皮なり
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排水の岸から岸へハイジャンプ 仕事の合間の間の遊び
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窓から望む青空に目もくれずブルーライトで網膜を焼く
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ぼっちだと揶揄されもする孤独こそ 私を私 たらしめる
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宗教の冊子みたいな澄んだ空見に行こうよと君がのたまう
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おのれより死近きもので満たされる朝の整形外科の待合
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邦と邦を何隔てるか稔るともたれ収穫するものなき熟麦、やがては
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富満てて虚栄の名残今は唯うちひしがるるべし 群衆無く静もれる謝肉祭
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