別にもう会いたくもない人間がたまたま親であると不便だ
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耳元で謎の民族たちが唄っててなかなか寝付けんこれも疲労か
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静けさに目を覚ます午後九時十五分 誰に起こされたわけでもないのに
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きらりんとアイドル夢見る少女には聞こえないこのサイレンのこと
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邪念だねこんなところに居るものね一人が良ければ身を隠すよね
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「二時間後ここに集合」できるほど今見た映画に冷静じゃない
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笑っちゃうくらいくだらない雨の日ご覧靴までお祭り騒ぎだ
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やがてくる春を知らない君のもと束の間羽根を休め居る冬
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絶望の一歩手前に君がいる九九ができれば死ぬことないのに
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滝口入道を二度読み終えてあの頃の二人に戻る夏の奥嵯峨
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もらい泣きしたいくらいにギャーギャーと取り乱す空何かあったの
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ぬばたまのもよも更けじ 真澄鏡ますかがみながめて砕く音も聞こえず
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鍵尻尾キジトラ白の日本猫 大きくなった君を夢見て
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次の朝迎えず消えた手のひらの上に乗るほど小さな君
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悩んでも運命だとしか言えなくて 小さく軽い亡骸抱いて
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助かると信じて世話をした子猫 最後ひと鳴き別れを告げる
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早くうつ心臓の音が好きだった 手のひらサイズの君は亡骸
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言の葉ツイッター川の流れタイムラインに人求め此岸しがんで月と影と過ごす夜
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風吹かば千々に舞ひたりし言の葉のただ一葉さへ君に届かまし
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夜雲にしまっておいた月明かり本と一緒に食卓に置く
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偏っていない場所などないのだが真ん中にいる気分のやつら
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あと少し君と一緒にいたいからわざわざ歩く遠回りの道クリティカルパス
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カラメルは苦手なままだと言う母の隣でいただく濃厚プリン
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銀幕と網膜のあわいに横たわる数億光年の暗闇
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簡潔な優しさでいいのハネないで最後の行を消して返して
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揺れながら けやき並木の木洩れ陽に夏の少女の白い足音
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薄まったカルピスサワー飲みながら「どうでもいい」と繰り返すけど・
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風そよぎスカート微かひらひらとそれを合図にスタートを切る
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ふと聴きて号泣の曲数あれど今日の調べは心に刺さる
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ブランコに逃げ込み語る真夜中で 君と私は二人になれた
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