新学期 残暑は未だ残りけり プール納めは 秋分に願う
0
もう辞めた会社の人事人づてに知るパワハラであの人左遷
0
道ばたで寝そべる人を睨む君 それが僕でも同じだろうか
3
東京のバカヤローがと大合唱 同期と帰る首都高の夜
2
流れ弾警察庁の上当たる まだまだ爆ぜる山上の怨
0
なぜ先に朝飯食うと下が泣く 学校始まるシステム諭す
3
横文字が覚えられない人との会話 何を指すのかほとんどクイズ
1
テレビ観て吞んでみたいとこぼれ酒 十三年後呑もう酒場で
1
古代人美人の定義思い馳せ女郎花おみなえし咲く秋のはじまり
0
心臓シンゾーは真の標的マトではなかったが 当たって無事で済むはずもなし
1
幻影に 惹かれ迷いつ 惑わされ 元来た道を 止まり戻りつ
1
片手間の 愚かな希望 潰えれば 正気に戻り 日々の責務に
0
祖父作の歌集の礼状したためる ひ孫の写真自作を添えて
0
終電には帰る気だったが始発まで居るかと聞かれて「うん!」と答える
2
「爛れてる」。皮膚も生活その全て。お風呂に入ってゆっくり考え。
2
村上の『海辺のカフカ』読み返す。我も高知に行かんと欲す。
3
黄昏の光を窓から眺めるよ。外は夕焼け、僕は孤独。
1
生活が荒廃すのを眺めては、君と居た日々想うばかり。
1
数十回後部座席に同乗しバックミラーの目に遇いし一舜
1
見えぬもの探す夜空に君想う水金火木土天冥海
1
個人的願望として人類の時間は二度と循環するな
2
一本の煙草の煙狭き部屋漂い続く君への想い
2
君の去る午後九時のあと知らぬまま光る街燈月を遮る
2
嘘ばかり上手になって 自分さえ ついうっかりと騙してしまった
2
涙待ち 遠くの灯台見るように 本当はちっとも哀しくなかった
1
要するに愛を理由としないなら するり、と解ける謎の数々
4
温かい皿にバターをのせたよなゆっくり溶けてく夜更けがすきだ
19
この気持ち白に見えるの貴方には 愛憎好悪分けれないのね
1
生じゃない 瓶で頼んで手酌呑み 悩みを肴にしてこそ大人
5
父逝きぬ おりの母とはおない年 三人の子を育てし妻は
1