君ならば おめかししても 見てくれない お好み焼きも 美味しくない
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神様が爪切りをして飛んでった欠片みたいな昼の月だね
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夕焼けに海燃えるのでシャッターを切ったら隣の人も同じで
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夜の闇 万の人間 千の嘘 ひとりの孤独に一つのマコト
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時計とは無関係に響くのだ 静かで激しいはじまりの鐘
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禁煙をすればあそこに停まってるベンツが買いやあれも煙か
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早生みかん 宝石一粒頬張れば ほの甘い冬が鼻を抜ける
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お題 岩本めぐり 山本が そこら中に ソクラテスたち
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ぼくだけがカメラ目線で鳥たちもカムパネルラも永遠を見てた・
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理科室の机に書いた流行り曲の歌詞に続きが足されたのを見た
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塩水より出でて地球をころすため 進化論を展開してきました
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何某かとてつもなきほどたいせつなものわすれたるおもひもわすれて
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まだ少し胸がちくりと痛むのです お願いだからそっとしといて
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ツイートを消してく指が震えてる どれが火の元だったんだろう
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図書館でキミの生まれた日を知った 晴れ渡る空上弦の月
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片隅で止まったままの扇風機 積もった埃が冬を告げてた
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帰り道信号待ちで考える短歌のパーツで今日のとげ抜く
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「執着」は果てなき夢を見させたり破滅の道へ突き落としもする
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震えてる街にタンバリン 雪が降る なんかいい夜と言える簡単
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都合よいコロナ対策名の下に縛れば爆ぜる二制度の民
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水物と言えばそれまで 冷や水をぶっかけられて平熱の朝
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こだわりとわがまま結局同じこと 違いは人にウケるかウケぬか
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十代へ差別と性としたたかさ教えた月はどっちに出ている
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茎も葉も芽も根もすべて食べられる 可能は人間 受け身はワカメ
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来月は役所に出向く 母さんと距離を取るため更新手続き
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稜線に 消え行く夕日 明日に発ち 迎えし月に街の星空
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そこに人が立って掲げている故に、白紙であって白紙ではない
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擬態する力ばかりが伸ばされて 本音が埋もれて見つけられない
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泣いていた理由は至極単純で 足音気にせず眠る喜び
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「君のこと愛しているよ」「私も」そっと財布にしまう紙、二枚
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