食べ過ぎで腹が出て来た糖尿を忘れて医師にまた怒られて
3
英明節の炸裂だまた寒いなと言うも妙子は愛してくれる
1
梅印 海苔缶詰めを 蓋開けて 陽子女史持つ その日々偲ぶ
4
つかれたな からだかあたまか はたまたこころか きっとぜんぶにちがいない
8
今年はもう咲いてます 山ガールより 節分草の便り
8
降らないよ 雪のにおいがしないから 予報は50% 君はぶれない
7
日替はりで冬と春とのせめぎ合ひ福寿草の芽に名残雪ふる
8
「今日こそは」決意表明ルーティーン 明日は「今日も」になれと祈って
5
君の日々キラキラ彩るその人を私も好きになれたらいいのに
8
無理に背伸びをするあなたよりあの雛たちの方が高くにいるよ
7
性だとか煙草だとか賭博だとか 大人を気取る雛の常套
6
ぬるま湯の生活抜け出し生き活きと生きるためなら辞表書かなきゃ
4
弱々と子が呼ぶ声にふりむけば 代わってあげたいインフルエンザ
7
深夜だしあしたはお休みそんな時わたしだったら唐揚げ揚げちゃう
4
ひとりきり鯨はうたうというけれど私たちだって同じじゃないの
6
一年半ぶりかな今はどうしてる きみの面影忘れた頃に
5
無花粉の杉を富山で発見し植林されると朗報を聞く
12
命とはなぜ大切と言うのでしょう君の大事な立場でしょうか
5
花粉症ほんとに辛い税金を使って杉を全部切って欲しい
4
毎日の、気が遠くなる毎日のページを開き栞を挟む
7
青い春 信号待ちに少女らがステップ踏んできゃらきゃら笑う
8
買い替えて置きっぱなしのスマホには過去の夫婦の思いやる文字
7
河口から海底に吹く乱流をおろしと呼ぶのだろうかしゃち
5
天気図をよく見て開けな恐ろしい嵐を呼ぶぞどこでもドアは
7
自らの価値基準が他人ひとに左右される事のなんとむなしきか
8
木星の赤い颱風より永く巨きく回れ燃ゆるひぐま
4
三十一のふるいを抜けた言葉 強い想いかふるいの粗さか
4
アイブロウ引くことすらも億劫な朝は全てが面倒な朝
7
炊きたてで釜から湯が立つ白米の香りをずっと嗅いでいたい
3
ビニールの蝙蝠傘を水平に 持つ想像力のない人間にはなるな
3