都合よいコロナ対策名の下に縛れば爆ぜる二制度の民
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水物と言えばそれまで 冷や水をぶっかけられて平熱の朝
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こだわりとわがまま結局同じこと 違いは人にウケるかウケぬか
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十代へ差別と性としたたかさ教えた月はどっちに出ている
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茎も葉も芽も根もすべて食べられる 可能は人間 受け身はワカメ
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来月は役所に出向く 母さんと距離を取るため更新手続き
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稜線に 消え行く夕日 明日に発ち 迎えし月に街の星空
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そこに人が立って掲げている故に、白紙であって白紙ではない
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擬態する力ばかりが伸ばされて 本音が埋もれて見つけられない
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泣いていた理由は至極単純で 足音気にせず眠る喜び
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「君のこと愛しているよ」「私も」そっと財布にしまう紙、二枚
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行けたら行く そう言ったとき胸にまた咲かないままの睡蓮ひとつ・
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自販機の釣に溺れて仰ぎ見る プール帰りの塩バニラ味
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純朴も過ぎると心配してた子の眉はいつしか整えられて
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すべてには軸があるだけ あなたにも生き抜くための軸があるだけ
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裾が舞いシフォンの布から伸びる脚 蒼き森にてジゼルの哀しみ
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黙ってりゃ珈琲香ると思うでしょ戦争なのよ朝の食卓
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元号を三つ選んで申請しマイナポイント妻に託して
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知り合いを友達と呼ぶ同僚を嫌いと思う 窓の外雪
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希釈したつぶの形の死を摂ってあすも生きるのユー・アンド・アイ(?)
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旧い名は忘れちったよとっくのとう生まれは常夏ずっとインドア
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あおい夜つめたい窓辺じゃねれないよみんなの孤独つなげちゃおっか
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愛だとは分からなかったね森の精匿うそれが損なわれるとき
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夢の中なのにやっぱりあなたとは会話にならない ねぇ、お母さん
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どこまでも追いかけてくるあなたの目 夢見て冷や汗 飛び起きる夜
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ほしいもの手に入らない苦しさより 飢えて欲しがる自分が敵だ
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からつぽの スペース スペース スペース スペース スペース スペース スペースこゝろよ
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道端に落ちてるものに普通なら触れたくないが野良猫は別
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待ち針のようにひとときまたたきの間を君の言葉でとどめて
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今日だけは青いスカーフ巻いてみた風に吹かれておおなみこなみ
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