夏だからあなたに会いに行きたいのなんて嘘つきいつも想ってる
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iPhoneが持てないくらい熱くなる 机に置いてそれでも使う
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猫避けのペットボトルを避けながら 家に入って行く人を見る
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大根を擦りゆくたびに棘近し 血の混じりたるおろしは嫌ぞ
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里帰り して来る子らに食べさせむと 今日も詰め込む 冷凍庫の中
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大根をおろす金棘かなとげあな怖し いつしか俺の仕事となりぬ
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枝豆の両端を切る指仕事 いつから俺の義務になるらむ
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嬉しやと まどろみの中 二度寝する 母なる海に 思いを寄せて
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暑い今日も 頑張るあなたに めぐみあれ 僕はあなたを 応援してる
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夢に見た湿った恋のあとがきによすがはあるが夜は満たない
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存分に酒べ肴食わんため 泳ぎて身を干す公営プール
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くつひもを結んだ姿さえ光る 寄せては消える波のあわいに
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勝ち組と胸を張っては自慢してバカみたいだね信じていたのに
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好きな子の語尾の絵文字に息を呑む 新説・ハートアタックの意味
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友達の母親の履くスニーカー クリーム色の知らない名前
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子のもとへ 車走らす オホーツク 途切れぬ山の みどりは豊か
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ゼロイチのコードで編まれた「送信」もこの関係に 名前をくれない
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さがしもの真に喪うときまでは 見付け続ける幾度たりとも /Utakata投稿百首目
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あらーむが なるとトテトテ ねこ登場 おかあちゃん、まだおきにゃいのかな
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パン代わり 朝はあっさりハチミツ甘さ抜き まだ山積みのミニパンケーキ
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夏の夜テラスでディナー 愛犬と過ごす幸せ涼しい風と
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紙のに忘れ去られた十四文字「愛の定義はこの日記でいい」
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トイレの向き変わって逃げ出す夢を見て起きてUtakata開き仰天(麻だ。様)
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妻亡くし杯献げる旧友へ「かける言葉」が宙に彷徨う
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禍々し蜩の聲黄泉の聲 わしはなるべく彼岸そちらに行かんぞ
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パタパタと 尻尾を揺らし 喜べり 窓の外見る きみの横顔
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傘の骨だけではなくてわたくしの心も一緒に折ったビル風/題『風』
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「特に書くこと無し」と書く日記それでも無事に生きてる証/ 題『事』
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思い出は糸で記憶に縫いとめる指先一つで消せない場所に/題『糸』
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もくもくと笑う入道雲浮かべとても濃い青見せつける空/題『とても』
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