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涙飴 固めて貴女の舌の上 転がり傷つけ 溶かされたい
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冷凍保存は失敗みたい 未来人さん かき氷はお好き?
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薬飲み 落ち着く心に安堵して 安堵するこの心は真か
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枝葉の鳥 追う君の目に縋りつく 僕は空舞う影しか掴めず
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君がいない 春なんてもう来なくていい 一応布団は半分 空けるね
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こんな果ての 夜でもビールを通して見る世界は 輝いてる
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揺れる月 糸を垂らして君想う 巻き取るリールの先に居たら
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運命 この暗がりに居てたまるか 揺れるスマホの光を消して
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眠っておくれよ 僕のそばで 羊雲を枕にするくらいなら
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扇風機 プロペラ軋ませ 揺り動き 幼い風で涙干す
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親友に 笑い俯く君の目は 僕にとっては空より遠い
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今ならば 溺れ死んでも構わない 君を縁取るシーツの波間
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雷鳴 刹那のワイパー潜り抜け 目が合い落ちる 雨粒ふたつ
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このまま眠って化石になって燃えて誰かを温めたいね
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「おかえり」と線香、おやつをあげた途端 猫毛が一本 リビングに舞う
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旅終えて ただいま言わずに抱きしめる 忘れちゃったよ 僕の充電器
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「次こそは次こそ君に勝つために」目逸らす恐れ無限の「次」を
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カーテンと髪撫でた風追う瞳机に落ちた汗光る夏
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「こういう本を読むんだな」そっぽを向いた 僕を知ってよ
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お前とは泡が消えたビールでもぬるくなってもずっと美味いよ
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あと何度夜更けを待てば会えるだろう けれど君には朝が似合うね
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晩酌は向かいにお前が居なければ意味がないとは言えずじまいで
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交換をしてもいいけど文句は無し君のことしか書いてない日記
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原点の本懐かしく開いたら指這いのぼる馴染みの赤虫
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遠回りしたけど夢に辿り着く 丸い石ころ 波のゆく先
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走馬灯 主演は俺だぞ 息巻いた 君のことだけ 映したフィルム
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苦手だと 元妻作るおせち避け ああ馬鹿だなあ 今頃欲す
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随分と軽いもんだな 抱き上げた君の身体 棺桶の重み
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三が日 寺の出店を潰す通夜 お前らしいよ 寂しがりだな
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今日ならば 死んでも寂しくないだろう? 思い出してよ 一月一日に
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